突然ですが、みなさんホワイトデバイスという言葉をご存知ですか?
文字通り、白色の機材のことを指すのですが、機能や性能よりオシャレ優先のエントリークラスしかラインナップが無かった数年前と比べ、近年は各ブランドしっかりとした製品に白色のカラバリを持たせて、すっかり市民権を得た感じになっています。今回はRock onで購入できる白い機材を集めてみました!
なぜ昔は黒い機材ばかりだったのか?
Vツイン多田の歴史のお話がながーく続きます。読み物なので、気になる人だけどうぞ。
録音機材、DTM機材は全部業務機だから黒!ラックもケースも黒!という時代はとうの昔に終わりました。どのくらいとうの昔かと言うと、まぁ思った以上に昔なのです。
実は、黒い機材が多かったのにはちゃんと理由があります。
放送やテレビの現場では主役は演者や映像であり、機材は背景に溶け込む存在でした。さらに昔のカメラはダイナミックレンジが狭く、白い機材は白飛びやハレーションの原因になりやすかったため、黒や落ち着いた色のほうが扱いやすかったのです。
製造面でも黒は塗装ムラや傷が目立ちにくく、不良率やコストを抑えやすいというメリットがありました。
ちなみに1950年代以前の録音機器にはグレーやオリーブ、ブラウンなども多く見られますが、これは当時市場に流通していた軍用塗料の影響を受けたという説があります。Neveのネイビー、TELEFUNKENのサンドカラー、PULTECのブルーなどは、その名残として語られることがあります。
…しかし、黒一色だった機材の世界にも、徐々に変化の兆しが現れます。
転機のひとつとして知られるのが、1950年代のGibson「TV Yellow」です。
白黒テレビでギターが白飛びしないよう、あえて黄色味を持たせたという有名な説があり、「白を避ける工夫」が結果的に個性的なカラーを生み出しました。
その後、カメラや照明技術の進化によって「白は扱いづらい色」という制約は少しずつ解消されます。
さらに2000年代以降、DTMやプロオーディオ機材は放送局やスタジオだけでなく、自宅のデスクやリビングにも置かれる存在へと変化しました。
白いデバイスは空間を広く見せ、木目や白壁など現代のインテリアとも調和しやすく、「クリーン」「モダン」「精密」といった印象も与えます。
今では白いスピーカーやオーディオインターフェース、MIDIコントローラーは特別仕様ではなく、スタンダードな選択肢のひとつになりました。
黒が合理の色だった時代を経て、今、白は「性能を語らなくても許される色」になったのかもしれません
ということで、ここからはRock oNが取り扱っている白色の機材をどんどん紹介してゆきます!改めて調べてみましたが、昔と比べて本当に多くなりましたねぇ。
●白いマイクスタンド
Audio-Technica / AT8700J
デスクにクランプできるタイプのマイクスタンドのホワイトでございます。
RODE / PSA-1+
国内では数年前まではブラックのみの取り扱いでしたが、満を持して白色も購入可能に。Vツイン多田も自宅で愛用している、マイベストマイクスタンド。

K&M / 21090

K&M / 26010
普通のマイクスタンドで白いのも、もちろんあります。
ストレート型の26010はiLoudやGENELECなど底面に⅝インチの穴があるスピーカーと組み合わせてスピーカースタンドとしても機能します。
●白いマイク
Universal Audio / SD-1
Universal Audio / SC-1
配信用ダイナミックマイクと、制作用コンデンサーマイクのホワイトモデル。
もともと黒色が存在しないモデル群ですが、UAは色だけじゃない。伝説級のマイクの特性を収録したプラグインが同梱されており、UADプラグインで数十種類のマイクに化ける事ができるので、ポテンシャルは見た目に反して強力です。
皆様の自宅でのクリエイティブを驚きの白さとクオリティで手助けしてくれます。
SE Electronics / V7
Telefunken / M80 White
YAMAHA / YDM707
これらはハンドヘルド型の白いマイクたち。主にライブ用ですが、防音室が無い普通のご自宅環境であれば、部屋の反射やエアコンの音が入りにくいハンドヘルド型マイクでも良い音質を得られる場合があります。
ライブ、コンサートでの使用を想定された狭めの指向性は、ハウリングマージンを取ると共に空間全体をキャプチャーするのでは無くオンマイクである事にフォーカスしたマイクですので、ご自宅での使用に向いていると言えます。もちろんライブで使っても良し。白いマイクでライバルに差をつけろ!
●白い電源
これは真に白いものはプロオーディオの世界では見つけられませんでした…
次点でアルミやステンレスのヘアライン仕上げの物があったのでこれらをご紹介。
voltampare / GPC-SC
voltampereの定番ディストリビューター、GPC-TQが白くなってリニューアル。お色はシルバーとホワイトの間になります。
黒い機材が最も多くなるラックの棚に光るホワイトデバイスはいかがでしょう?100Vオンリーになった事をはじめ細かく変更点はあるものの、性能はvoltampareお墨付き!
●白い電源ケーブル
Oyaide / BLACK MAMBA-Σ V2
Oyaide / d+ power C7 2.5m
Oyaide / d+ Power cable C7 1.2m
Oyaide / d+ Power cable C7 1.8m
ブラックと名前にありながらかなり白い電源ケーブルと、お求めやすい価格で入門機として非常にお勧めできるd+の2種類があります。ブラックマンバは、アフリカに生息する毒ヘビの名前です。蛇ご本人は格好いい感じで白いです。口の中が黒いからブラックらしいです。
●白いDTMデスク
Glorious / Sound Desk Pro WH
Glorious / Sound Desk Compact WH
Glorious / Modular Side Rack ホワイト
Gloriousブランドが展開する、宅録環境向けの白いスタジオ家具です。
幅1,000mm、61鍵盤が収納できて3U x2列のラックマウントを備えるCompactと、幅1,550mmで88鍵盤も置けるPro版の2種類展開と、便利なサイドカーもラインナップ。
●白いケーブル
Apple純正
Audio-Technica / BX3/3.0 WH
RODE / XLR3M-W
既製品で白色のケーブルはこんな感じです。
ほか、mogamiやCanareなどでもマルチチャンネル用の白色の線材が存在しますので、これらを組み合わせて自分で半田付けを行う、という手段もありです。(Neutrikで白いコネクタも存在します。)
●白いオーディオインターフェース
Arturia / minifuseシリーズ
MINIFUSE 1 WH
MINIFUSE 2 WH
YAMAHA / URシリーズ
UR12MK3 W
UR22MK3 W
YAMAHA / URXシリーズ
URX22 W
URX44V W
配信系のIOも含めると、YAMAHA / AGシリーズなど有名どころですよね。
業務機器寄りの物から離れた所にある製品は白が多くなる傾向にあるります。
ご自宅で多チャンネルが必要なければ、白をキープできる!いい時代になったものです。
●白いMIDIキーボード
Arturia / Keystep2
Nivation / Launch Key Mini 37 Mk4 White
Novation / Launchkey 61 Mk4 White
Novationがやってくれました。昔々にNative Instrumentsが限定で出したKOMPLETE KONTROLの真っ白バージョンからはや数年、白いキーボードがまた買えるタイミングがやってきました!
黒鍵まで白いのはちょっと、、という方は、ホワイトデバイスの常連ブランド、Arturiaから白いKeyLabが出ています。
KeyLab Essential 88 mk3
●白いスピーカー
iLoud / MMシリーズ
iLoud Micro Monitor White
iLoud Micro Monitor Pro White – Pair
iLoud MTM MKII White (1Pair)
ADAM AUDIO / D3V
HEDD / TYPE 07 MK2 white (1pair)
Musik / MO-1 MkII White(Pair)
Neumann / KH 80 DSP
Genelec / 8331
各社それぞれの大きさのモデルで白色を出しています。
GenelecやIK / iLoudはメジャーかなと思いますが、実はMusikやHEDDにもバリエーションで存在します。
●白いスピーカースタンド
TAOC
国産スピーカースタンドの雄、TAOCではカスタムオプションで各種カラーが選択可能です。
https://www.miroc.co.jp/report/inter-bee-2023-taoc/
白色の他、赤やシルバーなどかなり自由が効く仕様になっています。
また、TAOCとのコラボレーションでリリースされたwav+のスタンドも可愛いカラー + 3半艶くらいのおしゃれなラインナップもあり、デザイン性の高いスタンドになっています。
●白いアウトボード
Rupert Neve Design / Porticoシリーズ
Portico 511
Portico 517
R6 Six Space 500 Series Rack
色で決める物では無いのですが、、ガチガチに白色で固めつつ音質も確保したい場合はこの辺りが選択肢になります。
●白いラックケース
GLORiOUS / Modular Side Rack ホワイト
ARMORやDuplexで白色のものもオーダーできますが、元々ケースなので移動時に傷がつきにくい白は選ばれない傾向にありますが、、汚れるはずの白いケースや楽器を綺麗に且つガンガン使ってる人は、プレイヤーでも裏方でも玄人な人が多いです。(Vツイン多田調べ)
●白い吸音パネル、ボーカルブース
SHIZUKA Stillness Panel / LACOS-1000-S
Very-Q / HQP960 Booth Set
ISOVOX / ISOVOX 2
●白いデシケーター
東洋リビング / ED-80CAP(W)
スタジオの雰囲気を左右する大物機材も白色がたくさんありました。
吸音パネルなんかはデザインも吟味したいところなので、バリエーションがあるのは素直に喜ばしいことです。
今回改めて調査してみて感じたのは、「白い機材=エントリーモデル」という時代は本当に終わった、ということでした。
率直に、昔は色を優先すると性能面で妥協が必要になる場面も少なくありませんでしたが、現在ではプロユースでも十分に通用する製品にホワイトモデルが用意されていて、しかも選ぶ余地があるという事がよ〜くわかりました。
「ゲーム部屋」と「音楽制作部屋」の共存は、昔ほど不便ではなく、遠い存在ではないのでは無いでしょうか!?
次回はブルックリンスタイルの機材を紹介できるくらいいろいろ集めたいと思います!