Shure Nexadyneは、最新のRevonic™デュアルエンジントランスデューサーテクノロジー(特許取得済み)を搭載したダイナミックマイクシリーズです。
今回はその中から、ボーカル用途に特化したNexadyne 8を実際に使用し、従来の定番マイクとの違いを中心にレビューします。
この新技術は、1つのカートリッジに2つのダイナミックトランスデューサーを内蔵し、互いに干渉を抑えながら最適な音響信号を生成するというもの。
結果として、
といった恩恵が得られます。
特にライブ現場では「EQに時間を取られない」「とりあえず繋いでもいい音がする」ことがエンジニアにとって大きなメリットです。
Nexadyne 8には2種類の指向性モデルがあります。
モデル | 指向性 | 特徴 |
Nexadyne 8/C | カーディオイド(単一指向性) | 広めのスイートスポット。歌いながらマイクを動かしても音が安定しやすい |
Nexadyne 8/S | スーパーカーディオイド(超単一指向性) | よりタイトに音を拾い、周囲の音を遮断。ハウリングに強い |
カーディオイドは自然で扱いやすく、スーパーカーディオイドは大音量のステージやモニターが近い環境に強いというイメージです。用途に応じて選べるのは大きな利点ですね。
ブラック仕上げのダイキャストアルミボディと硬化グリルは、見た目も質感も非常にタフ。実際に手に持つと剛性感がありながらもSM58より40g軽いというのは驚きでした。長時間のリハやライブでも手が疲れにくいのは好印象です。
グリルを取るとこんな感じですね。見えない部分にも気を配ったデザインですね。
付属ケースは一般的なポーチよりしっかりしており、ツアーや移動が多いボーカリストにも安心感があります。
バンドのリハに持ち込み、EQをほぼフラットのままSM58と比較してみました。
結果として、バンド全体の音の中でボーカルが自然に抜けてきます。「ミキサーをいじらなくても良い音がする」というのは現場で非常に助かります。
バンドのリハに持ち込み、EQをほぼフラットのままSM58と比較してみました。
結果として、バンド全体の音の中でボーカルが自然に抜けてきます。「ミキサーをいじらなくても良い音がする」というのは現場で非常に助かります。
PD安田によるSHURE マイク色々比較してみた!の記事では、Nexadyneシリーズと従来モデルとの音質比較も行われています。興味のある方はこちらも参考にすると、より自分に合ったマイク選びができるでしょう。
Nexadyne 8は、従来の定番モデルを使い慣れたボーカリストにとっても魅力的な進化を感じられるマイクです。
特にライブ現場やツアーでの運用において、これからの“新定番”として広がっていく可能性を強く感じました。