みなさんこんにちは。
最近Rock oN CompanyではReference Cableというメーカーの音声ケーブルの取扱いを始めまして、これがまぁ…凄い音なんです。
インターフェースやアウトボード等の機材をいろいろ試す日々が続くと、ケーブルのありがたみってなんだか忘れてしまいがちですが、いい驚きでした。ちなみに、私はラインレベルの機材間や、マイク用のケーブルについて聞かれるとまずモガミをオススメしています。値段が中央的なレンジで、音色にも癖が無く、取り回しも良く、経年でベタつきもせず、断線しても精神的ショックが少ない(?)、長期間使うケーブルとして優れているように感じるためです。
オーディオインターフェースやスピーカー等、機材間のケーブルにこだわって高いケーブルを使うのは、ある程度機材が揃ってからがオススメ!というスタンスでやらせていただいておりますが、ギターやベースに関しては話が変わってきます。
演奏のニュアンスやレンジ感が変わる部分が多く、弾いている時の演者の感覚が変わってくるからです。今回試した中では、Reference Cable等、「?!」となるような、明らかに圧倒的に音が変わるようなケーブルもありますし、もはやギターの延長のつもりで選ぶのが吉です。
なので今回も一応音源ファイルは用意していますが、自分で弾いた時の体感まではなかなか伝わり切らないと思うので、ぜひ店頭で試してみてください。
そんなこんなで、店頭にあるシールドケーブルを全部試してみた!記事です!
どうぞじっくりご試聴ください。
収録方法
ギター(Ibanez AZ2204)
↓
専用TS-XLR4pinケーブル
↓
Umbrella Company Signalform Organizer
↓
AVID MTRX STUDIO (Thunderbolt)LINE IN
↓
Studio Oneにドライ音を収録。
DAWからリアンプする形で
Studio One
↓↑
MTRX STUDIO
↓↑
Umbrella Company Signalform Organizer
↓↑
各種シールド
Signalform Organizerはとてもピュアな音質のD.Iであるのと同時に、
ピュアなリアンプ用の逆D.Iも同時に備えているので今回の用途にはまさにピッタリ!でした。
それではそれでは、「ケーブルで音って変わるの?」という疑問にお答えしましょう!
CANARE GS-6
いつも使っているケーブルです。
意外とハイファイな感じ?でもややハイ寄りなキャラクターはいつも感じでいたのでイメージ通りでした。
Classic Pro HGC020R
バランスはとても良く、特に不足は感じません。
カナレの上に広いレンジ感を少しまとめて狭くなったイメージ?
ケーブルやプラグの感じもチャチな感じはせず、コスパ良い!という印象です。
MXR DCIS10
カナレには近い印象ですが低音は更に薄味に感じます。
主張しすぎないという意味ではいいかもしれません。ケーブルが一番柔らかい。
VOVOX sonorus protect A
お値段高めなシールドさんです。
超低キャパシタンスな、ソリッドコアらしい、超速アタック感が特徴的。
冒頭のカッティングフレーズのピックが複数の弦に当たっていく音のばらつきがよく見える印象です。アルペジオの構成音もわかりやすいですね。
VOVOX sonorus protect A製品一覧はこちら
NEUTRIK NJP0-QQ2-I0-030
当店の機材マニア、多田さんが持参してきました。我らがノイトリックの50thケーブルです。
アタックとサスティンの音量差が顕著でドライな質感です。
つまり、ほど良いパキパキ感で、滑舌が良い印象でした。カッティングに合いそうです。
相対的に少し低音のボリュームは控えめに聞こえるかも?
【OYAIDE】
QAC-222G 2m
オヤイデの中でも元気系な印象でしたがこのラインナップの中では意外とまろやかに感じます。低音の押し出し感と、それに負けない全体のパワー感のバランスは流石オヤイデ!
QAC-222G 5m
手元に5mがあったので長さの違いをちょっと実験。
2mと比べるとすこしシャッキリしてますね!
Force’77G(生産完了品)
こちらはシースが非常に特徴的。コーデュロイっぽいというか、トゲトゲしている構造です。”NOTCHES ENVELOPE_と名付けられたこのシースは、「接地面やケーブル同士の干渉を減少させると共に超低誘電率を確立し、タッチノイズ・外部ノイズの影響を極限まで抑えます。」*メーカーサイトより…という効果があるようです。
こういったノイズに強いケーブルって少しだけ眠たい音になりがちな印象なのですが、このケーブルはむしろ反応の良い明瞭なサウンドです。
Ecstasy Cable
これは天野の推しケーブルです。明るく聞こえるのに太さもある。
ほんと良いキャラしてるぜ!と思います。
普通の音から大きくは外れたくないけど、もっと弾いてて楽しいパワー感が欲しい!という方にはうってつけです。
決してピュアなサウンドでは無いものの、音色の変化が楽しいケーブルです。
ORB J7-Phone Ultimate Pro S-S
実はこのケーブルのリアンプ中、ちょっとざらついた質感を感じました。
これは恐らく歪ませた時に顕著になるこのAZシリーズのギターのピックアップの特性だと思います。これがクリーンの段階で少し感じられるのはこのケーブルだけでした。おみそれしました。一回気付けば他のケーブルでも注意深く聞けば分かるとは思いますが、「そこに気付いて耳が行く」のがこのケーブル。
以前試した時の印象通り、楽器の持ち味を十二分に出してくれるケーブルですね。素晴らしい!
ORB J7-Phone Ultimate Pro S-S製品一覧はこちら
【REFERENCE CABLE】
当店スタッフの澤田の紹介で最近取り扱いが始まったREFERENCE CABLE。
私もずっと気になってはいたのですがようやく試せた形です。
澤田からブランド紹介のコメントをもらいました!
[あの澤田のREFERENCE CABLE解説]
素材の音を活かすために余計な物を排除していくマイナス方向の音作りが全盛の中、素材の音を活かすためにとことん音を作り込んでいくプラス方向の音作りがこのブランドの特徴です。ただ派手になるとかではなく、ここがこうなればもっと良くなるよねっていうデザイナーの経験値と意図をすごく感じる稀有なケーブルメーカーだと思います!
RICS01-BK-JJ-N
ORBからの流れで差し替えて感じた印象は、「スマートな音」、ピッキングの「コツッ」というアタック音とハイの解像度が高いです。
RIC01-BL-JJ-N
先ほどから一転、今度はローの押し出しが良いですね〜!もう一点気付いたのですが、サステインで音量が波打つ感じがわかりやすいです。
ZERO-K
最初は「癖が無いノーマルなサウンドかな?」という印象を抱いたのですが、ふと思い出すと、周波数的なバランス感は明らかにカナレ等と異なります。しかし、こちらの方が本当の音、という説得力を感じました。
RICS01R-RE-JJ-N
本当に彩り豊かなメーカーですね。今度は歯切れの良さが特徴的です。カッティングのキレが増して聞こえます。エンハンス感というかアシスト感があってうまく聞こえる印象もありました。ケーブルで狙ったサウンドをここまで的確に作り分けるチューニング力が恐ろしくなってきました。
RIC01BASS-RED
ベース用とのことです。明らかにローが気持ちいい!、パワーコードを強く弾いた時の塊感みたいなのは今回試した中でナンバーワンでした。ベース用だけどパワーコード系のギターにも合うと見た!
RIC-0-ZERO
これは…!高い機材やビンテージ系機材を使用すると感じる「超・情報量多い系」のサウンドがします。太い、けど解像度があって濁りはない…凄みを感じる音ですね。弦を弾いていないはずの空ピッキング時も、弦の上を手が通過したような存在感がある印象でした。何を言ってるんだ?っていうコメントですよね…。いや本当なんです。
Colossal
こちらは澤田持参のコロッサルのケーブル。ちょっとコントロールされた感のある弾力のあるサウンドの印象です。綺麗な音でダイナミクスが素直に出ているのが好感です。
澤田曰く、「PRSのハムバッカーにちょうど良い」そうです。確かにそんな気がします!
CAJ パッチケーブル30cm
こちらも澤田持参のケーブル。かなりかっちり固めな音で、いわゆるCAJのイメージ…というより、複雑なシステムに使うケーブルの音という印象ですね。シールドケーブルとしては少しカッチリしすぎに感じましたが、やっぱり何本も使うようなパッチケーブルだと、これくらいの方がいいのかもしれません。
いかがでしょうか?スマホやPCのスピーカーだと違いが分かりづらいと思われますので、モニタースピーカーかヘッドホンで聴いてくださいね。そういえばモガミもベルデンも無かったな…
さて!こちらの記事に関連して、2025/10/9、渋谷店にて…
「ケーブルは機材だ!あなたの音をもう1ランクアップグレードする瞬間を体感できる30分」という30分間のショートタイムワークショップを開催いたします!
さすがに30分で今回収録した全機種を聴き比べて頂くことは難しいですが、
聴き比べるだけでなく、ピックアップやジャンルによって、マッチするシールドケーブルを選ぶと音色にこれだけ説得力が生まれますよ〜というのをレクチャーさせて頂く内容を予定しています。
ビンテージタイプのギターに合うシールド、大きめなエフェクターボードに合うシールド、出力多めなギターに合うシールド、ベースに合うシールド、、、絶対の正解は無いからこそ、ギターに合うシールドを選ぶ方法を伝授致します!
★詳細は下記をクリック!