前回レビュー「リズム音源編」に引き続き、今回は後編(シンセ音源編)をお届けします!
SH-4dのシンセオシレーター部には新規開発のSH-4dネイティブエンジンをはじめ、ビンテージ・アナログやクラシックなPCMトーン、最先端のデジタル・テクスチャまで、あらゆるサウンドをカバーする
11種類のオシレーター・モデルが用意されています。

オシレーター、フィルター、アンプ、LFO、マスターエフェクトでシンセパートを構成し、このシンセパート部を独立して4系統搭載、リズムパートと合わせて5トラックのグルーヴマシンとしてバラエティ豊かなトラックを生み出します。
4つのオシレーターの波形をそれぞれ選んでミックスできるバーチャル・アナログ・オシレーター

3つのオシレーターと第2のLFOを搭載したバーチャル・アナログ・オシレーター

ピッチ・エンベロープを搭載し、シンク可能な2つのバーチャル・アナログ・オシレーター

ヴィンテージ・モノシンセの名機SH-101を再現したオシレーター

ヴィンテージ・ポリシンセの定番JUNO-106を再現したオシレーター

2オペレーターのFMシンセを再現したオシレーター

2つのオシレーターとリング・モジュレーターを搭載したオシレーター

ウェーブ・ポジションをモジュレートできるウェーブテーブル・オシレーター

コード・シェイプを自在に操れるコード・オシレーター

画面上に描いた波形を即座に演奏できるオシレーター

4つの波形をミックスして演奏できるPCMオシレーター

11種類のオシレーターを試聴してみました4つのスライダーで直感的に波形をミックスできるのが便利です。また、SH-101やJUNO-106のオシレータ・モデルでは実機のようなスライダー配置になっており、とても扱いやすくなっています。
SH-4dのプリセットは各オシレーター・モデルごとにまとめられているほか、Synth LeadやSynth Brassなどの音色カテゴリーでも探すことができます。ポリシンセ音色を集めた「Synth PolyKey」カテゴリーを試聴しました。
5パート構成 (ドラム、ベース、コード、メロ、メロ音色レイヤー) のデモパターンを本体だけで作成して、ベースパートを手弾きしました。4小節パターンをループした状態で、コードパートとメロパートのスライダーを上げ下げして展開を作っています。SH-4d本体の鍵盤ボタンが思いのほか演奏しやすく、ピッチベンドボタンも良い感じでかかります。本体とパソコンをUSBケーブルで繋いで2Mixオーディオを録音し、録音後のエフェクト処理は全く行っていません。
SH-4d はたった1台で、シンセサイザー、リズムマシン、強力なエフェクトまで網羅した、まさしく最新のグルーヴマシンということが実感できました。パターンを作成して一晩中いじり倒したくなる、とてもクリエイティブで楽しいマシンです。SH-4d搭載の音圧系エフェクトが優れているのも大きなポイントで、高度な音圧処理がダンストラックに新たなグルーヴをもたらしてくれるでしょう。
ビンテージと現代のテクノロジーが融合した最新サウンドで、最高のトラックを生み出したい、そんなアーティストにお勧めです!