スタッフレビュー

88鍵のMIDIキーボード3機種を徹底比較!

2026.01.20

こんにちは。タムラです。今回は本格的なピアノタッチのMIDI鍵盤3機種を徹底的に比較していきます

今回は本格的なピアノタッチの鍵盤に限定しました。登場する鍵盤は以下の3機種です

Native Instruments / Kontrol S88 mk3

ロングセラー『Komplete Kontrol Sシリーズ』の3世代目にあたる製品です。なぜKompleteの文字がなくなったのか…進化故の名称変更となってますので後述します。ドイツ発祥のメーカーですのでControlではありません。何度も間違えました。


Studiologic / SL88 GT MK2

イタリアでピアノ鍵盤を製作するメーカーFATAR(ファタール)が手掛けるブランド。同社のMIDI鍵盤のフラッグシップモデルで昨年発売されました新製品です。


Arturia / KeyLab 88 mk3

オーディオインターフェイスやソフトウェアなど幅広い商材を扱うArturiaのMIDI鍵盤です。3機種の中で唯一白色のラインナップがございます。


比較項目

昨今のMIDIキーボードはパソコンでの楽曲制作にフォーカスしている機能が多いです。ですので

・接続性
・付属ソフトウェア
・DAWとの連携

以上の3点について比較していきます。

併せてピアニストのスタッフに協力してもらいピアノタッチを比較し感想をいただきたいと思います。

接続性

Native Instruments / Kontrol S88 mk3

電源はUSB Type-Cのバスパワーです。ハブなど使うと電力が足らない場合がありますのでその際は隣のType-Cから給電してあげてください。

背面の各端子には
・SUSTAIN
・EXPRESSION
加えて自由に割り当て可能なペダルインプットが2つあります

Studiologic / SL88 GT MK2

電源はUSB Type-Cのバスパワーのみです。先述しましたが電力不足にはご注意ください。そしてなんとオーディオインターフェイス機能つきです。inputはありませんが2out + HP outがついてます。

背面の各端子には
・PED1:スイッチペダル
・PED2:スイッチペダルまたはボリューム/エクスプレッションペダル
・PED3:スイッチペダル、ボリューム/エクスプレッションペダル、またはStudiologic SLP3-D
を接続できます。

Arturia / KeyLab 88 mk3

電源はUSB Type-Cのバスパワーと別売りのアダプターがございます。

背面の各端子には
・SUSTAIN
・EXPRESSION
加えて自由に割り当て可能なペダルインプットが2つあります。AUX INとありますがオーディオ信号は入りません。

主な付属ソフトウェア

各鍵盤ご購入いただいた際に無料でついてくるソフトウェアがございます。

Native Instruments / Kontrol S88 mk3

・Native Instruments / KOMPLETE 15 SELECT

同社のド定番の音源ソフトウェアバンドルです。最も低いグレードではありますが実用的な音源が多い、かつここを元にアップグレードも可能です。

・iZotope / Elements Suite

こちらもド定番のAIを搭載したプラグインバンドルです。こちらも低いグレードにはなりますが即戦力のものばかり。iZotopeはNative Instrumentsグループメーカーですので諸々親和性が高く、ぜひ一緒に使っていただきたい製品です。

詳細はコチラ

Studiologic / SL88 GT MK2

・Numa player 2

同社がリリースするピアノ音源ソフトです。プラグイン版はもちろん、スタンドアロン、IOS版がございます。特にIOS版はライブ演奏にめちゃ捗りそうですね。

実はこれStudiologicユーザーでなくても使用いただけますので本記事をご覧になられている方はとりあえず入れてみるのも◎

そして!SL88 GT MK2であれば本体からNuma player 2のプリセットを素早く変更できて非常に便利なのです。MIDI鍵盤なので当然内部音源は無いのですが、ステージピアノさながらの操作が可能です。

詳細はコチラ

Arturia / KeyLab 88 mk3

・Analog Lab Pro

ANALOG LABはArturiaの誇るビンテージソフトウェアシンセサイザーから6500もの音色を選抜した超強力なサウンドコレクションです。サウンドプリセットの数であれば圧倒的です。

・Native Instruments / KOMPLETE 15 SELECT

なんとこちらにも付属してます。

詳細はコチラ

ここで紹介させていただいたものは常時付属するソフトウェアですので、キャンペーンなどでさらに目玉級の音源が付属している場合もございます。各メーカーのキャンペーンは要CHKです。

ソフトウェアとの連携

鍵盤からDAWやアプリケーションを操作できるのは最近もはや当たり前になってきています。最新の機種はどのようになっているのか紹介します。

Native Instruments / Kontrol S88 mk3

以前からのお馴染みの目玉機能で中央の液晶と8つのノブでNKS規格対応のプラグインをコントロールすることができます。(NKSの詳細コチラ)

さらに以前までは『KOMPLETE KONTROL』と呼ばれるソフトウェアの仲介が必要でしたが、MK3からはKONTAKTも対応です。ここの進化故にKOMPLETEの表記がなくなっているのです。

個人的にメチャ好きな機能が、KONTAKTなどに連携した際にキースイッチが割り当てられている部分は赤く光ります。

ちょっとしたことなんですけどこれが非常に便利。

studiologic / SL88 GT MK2

ソフトウェア鍵盤を分割してそれぞれMIDI信号を出力できます。これは前のモデルにも搭載されている機能です。

例えば…

こんな具合で演奏パートをセパレートしても良いですね。この場合はDAWのトランスポーズ機能を併用すれば完璧だと思います。

さらにそれぞれのMIDI出力のON/OFFはノブの押し込みで簡単にできるので事前に仕込んでおけばパートの切り替えもとってもシームレスです。当然USBMIDIだけでなくDINのMIDIにも割り当てられますので外部音源もバッチリです。

Arturia / KeyLab 88 mk3

こちらはDAWと連携が強い印象です。
Ableton Live、Logic Pro、FL Studio、Cubase、Bitwig Studioといった主要DAWに対して、専用のスクリプトが用意されています。 従来のMIDIキーボードのような汎用的なマッピングではなく、DAWごとに最適化された挙動をするため、接続した瞬間からトランスポート操作はもちろん、DAW純正プラグインの操作まで自動的にアサインされるストレスフリーな設計です。

当然Arturia製のプラグイン音源ともばっちり連携します。

ピアノタッチの比較

88鍵盤ならではのピアノタッチの再現について、ピアニストのスタッフからのレビューを紹介します。

Native Instruments / Kontrol S88 mk3

キーベッドにはFatar製TP100 + ポリフォニックアフタータッチを採用しています。
今回比較した3機種の中でも、指を押し返す手応えは最も重厚で、沈み込む際の重みはグランドピアノに最も近い感覚がありました。
単に重いだけでなく、底打ちの感触がソフトで、繊細なタッチのコントロールに非常に秀でているのが印象的でした。

Studiologic / SL88 GT MK2

キーベッドにはFatar製TP/400 Woodを採用しています。
MIDIキーボードでは珍しい木製ハイブリッド鍵盤を採用しており、ハンマーアクションとの組み合わせで軽やかなピアノタッチを実現しています。
鍵盤の戻りが3機種の中で最も早く、細かなフレーズにも難なく対応してくれます。
木製ハイブリッド鍵盤でこの価格、打ち込み用途だけでは少々勿体無いと感じてしまうほどでした。

Arturia / KeyLab 88 mk3

キーベッドにはFatar製TP/110を採用しています。
演奏の心地よさと打ち込みのしやすさがバランス良く実現されています。
リアルなピアノタッチを追求しつつも軽すぎず重すぎず、強弱のニュアンスが驚くほど素直に音源へ反映されるため、ピアノ音源からシンセリードまで、これ一台で気持ちよく弾ききることができますね。
演奏も制作も、どちらも妥協したくないという方にぜひ触れてほしい鍵盤です。

まとめ

KeyLab 88 mk3とKontrol S88 mk3は構想が似ている印象です。Kontrol S88 mk3視認性の良い大型ディスプレイは扱いやすく魅力的ですが、KeyLab 88 mk3の物理フェーダーやドラムパッドも捨てがたいです。

ピアニストのクリエイターには是非本格派のSL88 GT MK2を導入いただきたい所です。ステージピアノとしても大活躍すること間違いなしです。

そして紹介した3機種は現在梅田店にて常設展示中です。
是非ご自身の感触で心ゆくまでお試しください。

タムタム田村
好きなもの:バンド音楽、音源、AIプラグイン、手のひらサイズのガジェット、強チェ、レバブル
記事内に掲載されている価格は 2026年1月20日 時点での価格となります
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