スタッフレビュー

Apolloが新しくなったぞ!by PD安田

2024.10.09

みなさんこんにちはPD安田です。さてさて早速表題の件ですが、この度Apolloが新しくGen2になって登場しました!果たして新しいモデルは何が変わったのか、気になってしょうがないので、早く寝て今日まで人生をスキップしてきました。。それではUniversal AudioのApollo Gen2シリーズを早速チェック、商品レビューしていきましょう!

Apollo Gen2製品一覧はこちら!

あれ、見た目変わった?

まず、表題の話題とは違うんですが、出音が以前と比べて変わっておりました。前回のApollo Xとヘッドフォンで聴き比べると、簡単に言えば音量の出力が小さくなって聴こえます。左右のアタック感に対して無理に出ていない感じで、おそらくヘッドルーム部分の余裕さがグレードアップしたのではないかなと思っております。お陰で余韻の部分が明確になっております。先に言いたかったので、緊急で書きました。出音変わってました。

さて、話は戻しまして、PD安田的にサウンドよりも大事なこと、それはデザインですね。今回の新しいApolloシリーズはデスクトップタイプのTwinシリーズとラックタイプがリニューアルされております。まずはデスクトップタイプのTwinシリーズを見ていきますが…

  • 旧モデル(Apollo Twin X)
  • 新モデル(Apollo Twin X Gen2)

色が変わりました!ではなくて、ボタンのデザインが変わっております。なぜこのようになったのかは不明ですが、押した感触、触り心地などスタイリッシュさが際立っております。案外デスクトップタイプって顔と近い距離にあるので、こういうところが変わるとテンションが変わるかもです。

ちなみに前回もXが出た際に紹介しましたが、背面はどうなっているんでしょうか。写真を見て分かる通り、前回のXと同じデザインになっており、きっとこれが最適な設計なんでしょう。(左からMKII、X、X Gen2と並んでおります。

Twinシリーズの本体筐体に関してはそこまで大きなデザイン変更はありませんでしたが、一方のラックタイプは以前のと比べて前面がフラットな仕上がりになっております。確かにマイクプリ、コンプやEQなどラックタイプのアウトボードはフラットな面が多く、今回の新しいApolloでもフラットなデザインに変更されております。これでラック棚に収めても面が揃ってよりギア感が出ますね。

何気につまみもアルミな感じのアウトボードよりなつまみで、これは人によっては萌えるポイントではないでしょうか。なお本体重量はそこまで変わっていないかと思います。

サウンドも強化された?

見た目に拘ったら、お次はサウンドになります。最初にも書きましたが、出音変わってました。正直前回のApollo Xシリーズですでにコンパクトといえどもサウンド面はどんどんグレードアップされていき、入力のAD部分も割と十分なスペックがあったのですが、なんと今回のGen2ではApollo X16のモデルを除いてスーパーグレードアップされております。これにはビビります。なお今回のGen2では製品の進化ポイントに入力部分が主に書かれており、DAに関しては以前と似たような記載です。ですが、具体的なスペックというよりはチューニング部分でしっかりと出力も設計されているのではないかなと思いました。これにてApolloといえばUnison機能というマイクプリのシミュレーションプラグインがありますが、これらを駆使すれば、このインターフェースのみでハイクオリティな録音も可能になることは間違い無いでしょう。

嘘のような話だったので、もう一回この記事の書き途中で聴き比べます。

なるほど、つまみのメモリポイントも1つ上げると旧モデルのXと近しい音量感でした。見た目も変わると出音も変わる印象ですが、今回は見た目の問題はなさそうです。まあ前回のモデルから5年近くは経ち、音楽の配信形態が変わって、ジャンル自体の壁がなくなりつつありますが、これはApolloをこよなく愛用しているユーザー様は買い替えも検討しても良いかもです。ちなみにApolloシリーズのシリーズの良い所でもあるのですが、ドライバーが昔の機種でも共通しているので、マシンが新しくなっても対応してくれます。(ただしFirewireの端子は例外です)なので、新規の方でも長く良いものを使いたいよ!という方はApolloという選択肢はオススメでございます。

以下はメーカースペックの内容になります。

Apollo Twin X Gen2

ダイナミックレンジ:129dB

Apollo Twin X(旧モデル)

ダイナミックレンジ:123dB
THD + N:-115dB (1 kHz @-1 dBFS)

Apollo X6,X8,X8p Gen2

ダイナミックレンジ:130dB
THD:-127dB

Apollo X6,X8,X8P (旧モデル)

ダイナミックレンジ:129dB
THD:-118dB

Apollo X16,X16D Gen2

ダイナミックレンジ:133dB
THD:-129dB

Apollo X16 旧モデル

ダイナミックレンジ:133 dB
THD:-129dB

昔、Apollo MKIIからXに変わってのスペック比較もやってみたことがあり、MKIIからXへと変わる時でもだいぶ進化したのですが、今回のGen2でもさらに進化しておりますね。

Console画面も新しくなっている

正直、この画面になったのは今回からなのか、自信がないのですが、旧来のConsole画面と比較してもわかるとおり、より使い勝手面でも進化を遂げております。

初代のイメージ

2代目のイメージ

そして今の新しい画面!

ユーザーは新しいConsoleを入れれば新しいバージョンのConsoleが使用可能です。変わった点はこれまでプラグインを選ぶリストが、インサートポジションでクリックするとそこからウィンドウが開いて選択可能でしたが、今回のバージョンから左側にリストが並ぶようになっております。使い勝手はどちらもそこまで変わらないかな…と思いましたが、インサートするプラグインの変更頻度が高い方は、サクサクっと選んで、リプレイスするなど、使い勝手は慣れるともっと使いやすくなるのではないかなと思います。

インサート部分をクリックすると写真の様に左側にリストが表示されます。

続いて、Auto Gainという機能が新たに追加となっておりますが、Channel Strip系のシミュレーションを入れるとAuto Gainのボタンが押せるようになっております。ボタンを押して録りたいソースを鳴らせば、勝手にGainを決めていただけるものでございます。ドラムなどの多チャンネル関連を扱う場合は、一気にレベルを揃えれるので、Auto Gainは結構便利だったりしますが、Apolloは一つのボタンを都度押さないとスタートしないので、一気には出来ませんでした。

プラグインバンドルが2ラインある!

Essentials+ Editionに含まれるプラグイン

チャンネルストリップ&プリアンプ(6)

  • Century Tube Channel Strip
  • CS-1 Channel Strip
  • Helios Type 69 Preamp & EQ
  • Precision Channel Strip
  • UA 610-A Preamp & EQ
  • UA 610-B Preamp & EQ

コンプレッサー / リミッター (7)

  • Fairchild 670 Legacy
  • Teletronix LA-2A Classic Leveler
  • Teletronix LA-2A Gray Classic Leveler
  • Teletronix LA-2A Silver Classic Leveler
  • Teletronix LA-2A Legacy Leveling Amplifier
  • UA 1176LN Legacy
  • UA 1176SE Legacy

イコライザー (6)

  • Helios Type 69 Legacy EQ
  • Pultec EQP-1A Legacy EQ
  • Pultec EQP-1A Passive EQ
  • Pultec HLF-3C Passive EQ
  • Pultec MEQ-5 Passive EQ
  • Pultec Pro Legacy EQ

スペシャルプロセッシング (4)

  • Auto-Tune Realtime Access
  • Oxide Tape Recorder
  • Precision Enhancer Hz
  • Verve Analog Machines Essentials

インストゥルメント (1)

  • PolyMAX Polyphonic Synth

ディレイ&モジュレーション(3)

  • Galaxy Tape Echo
  • Precision Delay Mod
  • Precision Delay Mod L

リバーブ&ルーム (3)

  • Precision Reflection Engine
  • Pure Plate Reverb
  • RealVerb Pro Custom Room Modeler

ギター&ベース (3)

  • Ampeg SVT-VR Classic Bass Amplifier
  • Marshall Plexi Classic Amplifier
  • Raw Distortion

Studio+ Editionに含まれるプラグイン

(上記に加えて追加されているプラグイン)

チャンネルストリップ&プリアンプ

  • Avalon VT-737sp Channel Strip
  • Manley Reference Microphone Preamp
  • V76 Preamplifier

コンプレッサー / リミッター

  • dbx 160 Compressor / Limiter 
  • Empirical Labs Distressor
  • Fairchild 660 Compressor
  • Fairchild 670 Compressor
  • UA 1176 Rev A Classic Limiter
  • UA 1176AE Classic Limiter
  • UA 1176LN Rev E Classic Limiter
  • UA 175B Classic Limiter
  • UA 176 Classic Limiter

スぺシャルプロセッシング

  • Auto-Tune Realtime Advanced
  • Auto-Tune Realtime X
  • Studer A800 Multichannel Tape Recorder

インストゥルメント

  • Electra 88 Vintage Keyboard Studio
  • Moog Minimoog
  • Opal Morphing Synth
  • Ravel Grand Piano
  • Waterfall B3 Organ

ディレイ&モジュレーション (6)

  • Brigade Chorus Pedal
  • Lexicon 224 Digital Reverb
  • Studio D Chorus

以上が基本的に2ラインナップで各シリーズが展開されてますが、Apollo X16とX16DだけはUltimateという、結構なプラグインがバンドルされているUltimateがラインナップされております。詳細はメーカーページにてリストを見ていただくとベストでございます。(ここに書くとだいぶ記事が長くなってしまうので、省略させていただきます)

さてさて、今回のApollo Gen2の紹介になりましたが、サウンド面はだいぶ進化しておりましたので、これは是非に聴いていただかないとダメかなと思っております。新規の方は、もはやこれが当たり前かと思うサウンド感ですが、既存ユーザーはきっと比べて聴くと驚くことに違いないかなと思います。是非にご来店、ご試聴にてお試しいただき、相談いただけましたらと思います!

PD安田
最近割と身体を扱くのが好きです。基本的になんでも聞いてください。アナログシンセは勉強中
記事内に掲載されている価格は 2024年10月09日 時点での価格となります
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