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音響良技録店 第14回:スネア基本編|マイクロフォンのチョイスを具体的に説明

2026.04.17

前回までは、B.D ( バスドラ) のマイクロフォンとその位相について書いてきましたが今回は、スネアをピックアップするマイクロフォンの基本について書きます。

スネアはコンソールに書き込む時に、SNまたはSnと明記しています。まずは、スネアの画像にマイクを立てる方向(矢印)と名称と基本的な位相を書きました。

スネアのピックアップの基本は、TopとBottomの2本で考えます。ドラマーは、スネアをスティックで叩くのですが、打面の音をピックアップするのが、Top マイクロフォンです。スネアという楽器は、裏にスナッピー(響き線)が張ってあります。その音をピックアップするのが、Bottom マイクロフォンです。

Sn TopとSn Bottomのマイクロフォンをミキシングコンソールで調整するのですが、その際にBottomチャンネルの位相スイッチにて確認する必要があります。

Bottomマイクに位相反転を入れるのはセオリーなんですが、実際にサウンドチェックのタイミングで聴感上で良い方を選択する事も大切です。

では、実際にどの様なマイクロフォンを立てるのか解説します。

スネアのマイクロフォン・チョイスを具体的に説明

まず世界のスタンダードマイクロフォンは、Shure SM57 です。

音響会社では必ず在庫として数十本を保有しています。

まずは、F特(周波数特性)について説明します。

① 3K Hzから8K Hzが増幅されているので、抜けが良い音色になります。

② 180 Hzから50Hzまで、ロールオフ(減衰)していますので、ステージ上の余計な低音をピックアップしません。

指向性に関しては、単一指向性になります。

正面 0度から60度まで広い周波数できれいな単一指向性であります。

スネアのマイクアレンジを説明

Shure SM57 に関してその歴史や僕個人の哲学を書いておきます。

Shure SM57 が世の中に出てきたのは、1965年です。その翌年にSM58が発売されました。SMというネームは、Studio MicrophoneのSとMから来ています。その名前からレコーディングスタジオ、放送スタジオの為に製造したようです。その当時の1本の価格が今の貨幣価値に換算すると30万円に近い金額だったようです。1965年発売のSM57の音と、現代のSM57は違う音がします。当時はマグネットがアルニコマグネットでした。(*第9回でマグネットの違いについて書いていますので、参考にしてください。)

1965年のSM57はとても高価であって、レコーディングスタジオ、放送スタジオからコンサートカンパニーでも多く購入する必要があったので、製造コストを下げる為に工場をメキシコに、そして近年では中国に移したようです。ビンテージのSM57に興味のある方は、海外のオークションサイトで探して見てください。その際の見極め方を書きます。

オークションサイトでは最近のSM57に、このロゴを張り替えて販売しているのを見受けられますので、気をつけてください。半透明の保護テープになっていないのは、要注意です!!僕の所有のSM57は全て、Made in USAです。中には1965年製造もあります。現在のSM57も音色的には問題は無いと思います。ですが、Made in USAはやはり音色が違いますね。次回は、基本的なShure SM57以外のマイクロフォンを紹介します!!

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小松久明(音響良技録店)
サウンドエンジニア/サウンドデザイナー。2021年 (株)K.M.D Sound Designを設立。毎年100本以上のコンサートミキシング、企業講演、授業等を通じてサウンドエンジニアの技術を教えている。
記事内に掲載されている価格は 2026年4月17日 時点での価格となります
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