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soothe2から大進化!oeksound「soothe3」レビュー

2026.06.16

世界中のエンジニアが愛用するダイナミック共鳴抑制プラグインoeksound「soothe2」のアップデートバージョンの「soothe3」が発売されました!入力信号のスペクトルをリアルタイム解析し、問題のある共鳴をダイナミックに抑えるという基本コンセプトは継承しつつ、処理モードの再設計・Tiltセクション・マルチチャンネル対応など、大幅なアップデートが加えられています。

どんなことができるのか、soothe2からどこが変わったのかを一緒に見ていきましょう!

UI画面

まずはプラグインの画面を見てみましょう。soothe3のUIはレイアウトがより見やすく整理されました。左側にメインコントロールとサイドパネル、中央に大きなリダクショングラフ(+深度カーブ)、下部にフッターバー、上部にツールバーという構成です。
メインコントロールのパラメーターは以下のとおりです。

・Depth
削減量の全体的な強さを決定します。処理モード(Soft/Hard)によって動作が異なります。最大40dBのノッチを生成できる幅広いレンジを持ちます。

・Detail(soothe2のSharpness+Selectivityを統合)
soothe2では「Sharpness」と「Selectivity」として独立していた2つのパラメーターが、soothe3では1つのDetailに統合されました。削減バンドの幅を決定し、高くすると鋭く狭い帯域を処理、低くすると広い帯域をなだらかに処理します。Soft modeでDetailの値を高く設定すると反応が緩やかになり、自然なサウンドを保ちます。

・Attack / Release
Attackは共鳴への反応速度を制御します。高い値ほど反応が遅くなります。実際の反応時間は周波数依存で、高域ほど速く反応する傾向があります。Releaseは削減が消えるまでの速度を決定します。

soothe2からの変更点

・再設計のSoft mode
soothe2もSoft/Hardの2モードを持っていましたが、soothe3ではSoft modeのアルゴリズムが完全に再設計されました。
soothe3のSoft modeは新たなアルゴリズムを採用しており、入力レベルに関わらず同じように動作します。信号のレベルではなく、相対的な変化に反応するため、ダイナミックレンジの広い素材(ボーカルなど)でも安定した削減を得る事ができます。

一方のHard modeはsoothe2の動作をベースに調整したもので、より積極的なレベル依存型の処理です。Side Chainでの使用やDepthを上げてサウンドのキャラクターを根本から変えてしまうような使い方にも向いています。

・サイドパネルの新設(Tilt / Scale セクション)

左側のリニューアルされたサイドパネルには3つのセクションが収められています。
soothe3では処理をどちらのチャンネルに集中させるかをコントロールする「Stereo focus」が追加されました。
Tilt section(新機能)は、Detail・Attack・Releaseのそれぞれを低域(500Hz以下)と高域(2kHz以上)で個別にチューニングするコントロールです。例えば「低域のアタックを遅くしてキックのパンチを残す」「高域のDetailを上げてシンバルの共鳴だけを鋭く削る」といった調整が、メインパラメーターを変えずに行えます。操作中はグラフ上でグロー表示されるため、影響帯域が視覚的にわかりやすいですね。

Scale section(新機能)は2つのコントロールを含みます。Max cutはsootheが適用する最大削減量を制限するリミッターで、Depthを強めに設定しながら削りすぎを防ぐために使います。Wet trimはMixコントロール前段の処理済み信号レベルを調整するもので、処理によるレベル変化をMix比率の正確さを保ちながら補正します。

・マルチチャンネル対応(最大9.1.6)
これは待っていた方には非常に嬉しいアップデート!
soothe3は最大9.1.6のサラウンド・マルチチャンネル環境に対応しました。soothe2はステレオ専用でしたが、soothe3ではLR・センター・LFE・サラウンド・シーリングといったチャンネルセットを独立して管理でき、チャンネルセットごとに個別のDepth設定が可能です。映像音楽やポストプロダクション用途でもsoothe3一本でマルチチャンネルの共鳴管理ができるようになりました。

・ワークフロー周りの強化
プリセットブラウザが大幅に刷新されました。カテゴリーフィルタリング・名前検索・お気に入り登録に加え、プリセット選択時に右パネルへリダクショングラフのプレビューが表示されます。プリセットはVocals・Bass・Drums・Guitar・Mastering・Mixbusなどのカテゴリーに分類されており、素材に合ったプリセットへのアクセスが格段に速くなっています。
soothe3では「A-Bコピー」ボタンが追加され、一方の設定をもう一方に複製できます。またウィンドウリサイズに対応し、右下コーナーをドラッグして任意のサイズに変更できるようになりました。

ローレイテンシーモードは44.1/48kHzで追加レイテンシーが0サンプルになりました。録音トラッキング時にリアルタイムでボーカルや楽器のモニタリングにsoothe3をインサートしておくような使い方も現実的になっています。

実際に使ってみて感じたこと

今回は私のおすすめの使い方であるSidechainモードで、
以下のハウス調楽曲に適用させてみましょう。
シンセの音でキックのアタックが消えてしまっているため、
キックの音が入力されたタイミングで他の音がダッキングする設定にします。

ケースバイケースですが、コンプレッサーでダッキングするよりもサラッとしたナチュラルなサウンド感になるのがポイントで、よりアコースティックな楽曲で試してみるのも良さそうですね!

またワークフローの効率向上の点が個人的には大きな変化で、
soothe2のSharpness+SelectivityがDetailに統合された事や、処理がレベル依存でない事などの影響で、設定に迷う時間が減ったように感じます。
Tiltセクションはピアノやボーカルなどワイドな周波数の楽器の編集時に「アタックを残しつつ気になる部分はしっかり処理したい」シーンなどでもより自然な処理ができると思います。

まとめ

soothe3はsoothe2の強みを継承しながら、処理の精度・柔軟性・ワークフロー効率の全てで進化を遂げています。Soft modeやTiltセクションを始めとした変更点は、soothe2では難しかった「痒いところに手が届く処理」を可能にしており、ワークフローの効率化と相まって魅力的なアップデートだと感じました。

・soothe2ユーザーの方
・サウンドをナチュラルにクリーンアップしたい方
・sootheをサラウンド・マルチチャンネル環境(映像音楽・ポストプロダクション)で使いたい方
・録音時やライブ演奏時にsootheを活用したい方

以上の方には大変おすすめです!

最後に、soothe3にはグレースピリオド期間やアップグレードライセンスがあります。
詳しくはSONICWIREの製品ページをご確認ください。

Rock oN ソフトウェア研
ソフトウェア愛に溢れたRock oNスタッフ達
記事内に掲載されている価格は 2026年6月16日 時点での価格となります