こんにちは、Rock oN Umeda のファジー日下部です。
先日、Rock oNでもお世話になっているOM FACTORYさんにお誘いいただき、北新地にある会員制Bar「人類みなBAR」にお邪魔してきました。人気ラーメン「人類みな麺類」グループの新業態で、音響から空間づくりまでOM FACTORYの大島su-keiさんご自身が手がけたとのこと。実際に訪れてみると想像以上に本格的な空間だったので、レポートします。完全会員制・住所非公開のお店なので、詳しい場所やお店の裏側までは書けませんが、そこはご容赦を。

店内はカウンターがわずか2席のみ。あとはソファとローテーブルが中心という、“バー”というより”部屋”に近い作り込みで、最大8名まで利用できるそうです。
面白かったのが、このソファの生地です。お酒を飲む場所なら本来こぼした時の手入れがしやすい革張りの方が扱いやすいはずですが、あえてファブリックを選んでいるとのこと。革は音を反射してしまうので、部屋の響きを考えてファブリックにしているそうです。こういう細部にまで音響優先の判断が入っているのが、このお店らしいなと思いました。

中心には大きなテレビが据えられていて、NetflixなどのサブスクからそのままDolby Atmosで映画を流したり、ゲームをつないで遊んだり、もちろんカラオケも可能。それを自分たちのペースでお酒を飲みながら楽しめるのが、このお店の一番の特徴だと思います。
せっかくなので映画のワンシーンを流してもらったのですが、音が正面のスピーカーだけでなく天井からも降ってくる感覚で、普段スタジオでモニタースピーカーと向き合っている身としても「これはBarの鳴り方じゃないな」と素直に驚きました。

機材の話を聞いてみたのですが、これが想像以上でした。
ANTELOPE AUDIOのAMARIを軸に、外部クロックの10Mで同期を取り、出音はmusikelectronic geithainのRL904。ほぼレコーディングスタジオのラインナップです。
marantz CINEMA 50からDolby Atmosを展開し、IK MultimediaのiLoud MTMを中心に十数台のスピーカーが天井や壁のあちこちに仕込まれていて、合計21台にまで増設されたとのこと。


カラオケなのにこの機材なのかと少し笑ってしまいました(カラオケすらYAMAHA DM3でミキシングし、AVALON DESIGNの真空管マイクプリを通すという徹底ぶり)。
普段お店でDAWや制作環境のご相談を受けている身としては、「良い音を届ける」というOM FACTORYのスタンスが、PCでもモニタースピーカーでもBarの空間でも一貫していることに、あらためて感心させられました。

さらに面白かったのが、この空間のほとんどを大島さんご本人がDIYで手がけたという話。天井や壁、床まで一から作り直していて、「音をどう響かせて、どう抑えるか」を考えながら施工したそうです。


防音のために入口を二重構造にしたり、天井材にも音の抜け方を計算した素材を選んだりと、内装屋さんというよりエンジニアの発想だなと感じました。
「火星に向かう宇宙船の中にあるBar」というコンセプトも聞いたのですが、あの近未来的な内装は見た目のためだけでなく、音響設計から逆算して生まれたデザインだと聞いて、妙に納得しました。
今回の話を読んで、OM FACTORYのシステムや、ご自宅・スタジオの音響環境が気になった方は、ぜひRock oN梅田店にお立ち寄りください。Sound Cubeをはじめ、店頭で実機に触れながらご相談いただけます。
「人類みなBAR」自体は完全会員制のお店ですが、詳しい情報は公式Instagramでも発信されているとのことなので、気になる方はチェックしてみてください。
https://www.instagram.com/JINMINABAR
近隣にはこうした、音楽やサウンドに真剣な人たちが手がけたスポットがまだまだありそうです。また面白い場所やイベントを見つけたら、レポートしますね。
皆様からの情報も大歓迎です。是非梅田店まで足を運んでお話しいただけますか!