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Rock oN Power Push Products:7月ケーブル

2026.07.01

はじめまして!ケーブル担当ファジー日下部です!自身でもエレキギターを弾きながらレコーディングにも携わる立場から「ケーブルって本当に音変わるの?」という素朴な疑問に、できる限り根拠を持ってお答えしていきたいと思っています!またハードウェアを自作してた経験から、単なるスペック紹介ではなく組み合わせや選び方など音作りの一つとしてケーブルを選ぶ楽しみを語れる担当を目指します!よろしくお願いします!

OYAIDE PA-02
オススメポイント!

・マイク・ライン問わずスタジオ環境を一本でまとめたい方へ!
マイクケーブルとしてはもちろん、モニターセクションのI/O周り、インターフェースとの接続まで一本のラインナップでカバーできるのがPA-02シリーズの強みです。「スタジオの全ケーブルをPA-02に統一する」という使い方が一番その真価を発揮します。
・AES/EBUデジタル接続にも使いたい方へ!
PA-02はインピーダンスが110〜120Ωに設定されており、アナログのXLR接続だけでなくAES/EBUデジタル信号の伝送にも対応しています。アナログ・デジタル兼用で使えるのはプロ環境では地味に大きいポイントです。
・ミックスやマスタリングで「もう少し見えてほしい」と感じている方へ
正直ケーブルを数本変えたところで、サウンドの印象が180度変わるような派手な変化があるわけではありません。ただ、ボヤけていたところにピントが合う感覚があります。後述のこだわりがそれを実現しています!

音の変化で言うと、第一印象はローミッドがタイトでいいな!という感じです。
ただ、単純にローが減ったり、エンハンスされたとかではなく、ボヤけていたところにピタッとピントが合う感じです。
全体が周波数的な話でクリアになるとかではなく、各帯域の輪郭がはっきり見えてくるという印象です。
スピーカーにインシュレーターを挟んだときの、あの感覚に近いと思っています。

その背景にあるのが、精密導体「102SSC」 です。

名前の102は導電率102.3%IACSから来ています。
いやいや、伝導率102.3%!?なんか増えとるやんけ!と全員がひっくり返ったと思います。
純銅(100%IACS)を超える導電率というのは一見おかしな話ですが、これはIACSの基準値が1913年に測定された銅の値であるため、現代の精製技術で作られた高純度銅がそれを上回ることがあります。
ただこの数字より大事なのは作り方のこだわりで、バージン銅のみの使用・機械ピーリングによる表面不純物の完全除去・天然ダイヤモンドダイスによる線引き・2度のアニール処理という4工程を経ています。

これだけやって何が変わるかというと、導体の表面が極限まで均一で滑らかになるということです。ケーブルによる色付けや歪みが減り、結果として「音が見えやすくなる」という体験に繋がっているのだと思います。

さらに絶縁体には発泡ポリプロピレンを採用しています。
発泡させることで空気の層が生まれ、誘電率がPVCの約1/3〜1/4程度まで下がります。
信号が絶縁体に余計なエネルギーを取られにくい設計で、これも「余計なものが乗らない」という方向への一貫したこだわりです。

そしてここが面白いところで、この低静電容量設計はPA-02のインピーダンス設定とも深く関係しています。
静電容量自体の話は前回のVOVOXでご紹介したので割愛しますが、一般的なアナログXLRケーブルのインピーダンスが40〜80Ω程度なのに対して、PA-02は110〜120Ωとやや高め。これはAES/EBUデジタル規格(110Ω)に合わせた設定ですが、アナログ用途で問題にならないのは発泡PPで静電容量を下げることで帯域内のインピーダンス変化が緩やかに安定しているからです。

つまり発泡PPの採用は「余計なものを乗せない」という音質的なこだわりであると同時に、アナログもAES/EBUデジタルも一本でカバーするというコンセプトの技術的な根拠にもなっています。設計の各要素が一本筋で繋がっているケーブルです。

正直に言うと、PA-02は取り回しが良いケーブルではありません。しっかりした作りのぶん硬さがあり、ステージで引き回すには少し使い辛い。ただそれはこのケーブルの本来の目的、役割ではないのかなと。
スタジオで腰を据えて使う。その環境で使い続けると、気づいたら全部PA-02になっていた、そういう静かな信頼感のあるケーブルです。

ボヤけていた音にピントが合う感覚。スピーカーにインシュレーターを挟んだときの、あの「見えやすくなる」感覚に近いです。スタジオの静かな定番。

ファジー日下部
人類全員ファズ踏めばハッピー"をモットーにギターを弾いてますがマイクプリはクリーン系が好きです。
記事内に掲載されている価格は 2026年7月01日 時点での価格となります
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