オランダに拠点を置くDAWプラグイン・ブランドFabfilterが、Pro-Qシリーズの最新バージョン「Pro-Q 4」を発売しました!
2009年に最初のバージョンがリリースされて以来、世界中の多くのエンジニアやプロデューサーに信頼され、そのワークフロー、サウンドクオリティ、機能セットが広く賞賛されるEQプラグイン「Pro-Q」が、エキサイティングな新機能を搭載し、バージョン4にアップデート。
最高の音質、完璧な機能セット、そしてFabFilter製品共通の「直感的に素早く目的のサウンドに辿り着けるゴージャスでインテリジェントなユーザーインターフェース」を提供します。
●Spectral dynamics(スペクトラル・ダイナミクス)
Pro-Q 4は、ダイナミックEQに新しいバリエーションとなる「Spectral dynamics(スペクトラル・ダイナミクス)」を導入しました。従来のダイナミックEQでは、EQバンドのゲインは入力信号のレベルに依存します。Spectralモードでは、Pro-Q 4は帯域全体のゲインを変更せず、スレッショルドを超えるとその帯域内の特定の周波数をトリガーし、注目すべき周波数をより効率的かつ正確に処理できます。
Spectral dynamicsプロセッシングは、従来のダイナミックEQ処理と比較して、より繊細な方法で問題の周波数を変化させる優れた処理方法です。通常、このような処理を行うには、別途専用の複雑なプラグインが必要になりますが、Pro-Q 4は、通常のダイナミック処理の論理的な延長として、この処理をわかりやすく簡単に使用できます。
●Instance List(インスタンス・リスト)
Pro-Q 4では、セッション内の他のPro-Q 4インスタンスを1つのプラグイン・インターフェースからコントロールできるようになりました。これは非常に大きな時間節約となり、ミックス・セッションを開始する際の初期EQのセットアップが非常に簡単になります。
●EQ Sketch(EQスケッチ)
イコライザーでEQの初期設定を行う場合、ローカットフィルター、ベルフィルター、ハイシェルフなど、いくつかの帯域を追加して大まかなスタートポイントを作ることがよくあります。そのカーブを1回のジェスチャーで描けることが可能になりました。
Pro-Q 4をデフォルトのプリセットで開き、まだカーブを持っていない状態でディスプレイの上にカーソルを置くと、カーブヒントが表示され、クリックまたはダブルクリックでその位置に作成できるカーブの種類が示されます。クリックしてマウスを押したまま左から右に描き始めると、Pro-Q 4はマウスを再び離すまで、あなたの動きを解釈してカーブを追加していきます。既にカーブが表示されている場合は、インターフェースの左下にあるEQスケッチボタンをクリックすると、EQスケッチモードが有効になり、好きな場所でスケッチを始めることができます。
●Character modes(キャラクターモード)
下のバーの右側に、新しいキャラクターボタンがあります。このボタンを使って、Clean、Subtle、Warmのキャラクターモードを選択できます。デフォルトのCleanモードは、Pro-Qが得意とするオリジナルの透明感のあるサウンドです。
Subtleモードは、微妙なビンテージタイプのサチュレーションです。カラーリングの量はプログラムに大きく依存し、周波数ごとに異なり、EQバンドにも影響されます。
Warmモードは、より明白でチューブライクなサチュレーションと色付けされたサウンドを導入します。
●その他の主な改善点
・アタックおよびリリース設定を含む、ダイナミックEQセクションの改善
・任意で使用可能なフリーサイドチェーンフィルタリングの追加
・分数スロープ設定の選択可能化(例:3.5 dB/octのLPまたはHPフィルター)
・歪みの低減とクリアな音質を実現するダイナミックEQ処理の改善
・リニアフェーズ処理の精度向上
・新しいオールパスフィルター形状の追加
・EQバンドやプリセットのコピーおよびペースト機能の追加(インスタンス間や新しいインスタンスリストを使用可能)
・ゼロレイテンシーおよびナチュラルフェーズモードでのアナログマッチングの改善
・EQコントローラーの値表示部分をドラッグまたはマウスホイールで直接パラメーター変更可能
・全体的に新しく刷新されたデザイン
※ Pro-Q 3以前の旧バージョンを所有している方のみのアップグレードもあります。(FabFilter社への旧バージョンの登録がない場合は、ご利用いただけません)