FUSION は、現代の音楽制作のためにうみだされた ステレオソースに特化したステレオアナログアウトボードです。
新たに設計された6つのアナログツールを搭載し、ステレオミックスバスやステム、様々なステレオソースへの音色の色付けや重み付け、空間の付加といった機能を、アナログ回路でしか成し得ない柔らかさと繊細さで実現、完全なアナログデバイスによる音楽的で柔軟なステレオソースのサウンドメイキングを可能にします。
レコーディング、ミキシング、配信、ライブまで様々な場面でのサウンドメイキングにFUSIONは使われ、レコーディングスタジオ、音声中継車、著名なアーティストのワールドツアーなど世界中の音楽制作の現場で活躍しています。
不要な低域のノイズを低減します。
FUSIONには入力音源のレベルを調整するための入力信号を+-12dBゲイン調整できるInputトリムと、出力先の機器の入力感度に合わせるための出力を+-12dBゲイン調整できるOutputトリムがあります。
これにより幅広い入力ソース、出力先に対応することができます。
外部プロセッサーを使ったM/S 処理も可能なインサートシステム
Fusion には、他の外部プロセッサーを接続するためのステレオインサートポイントがあります。通常はHf COMPRESSORの後がインサートポイントとなりますがPRE EQ スイッチを使用すると、インサートポイントを VIOLET EQ セクションの前に移動できます。
また、INSERT スイッチを 2 秒間押し続けるとミッドサイドモード(M/S Mode)となり、フロントパネルのスイッチが青色に変わります。 Left の Insert Send および Return コネクタは 「Mid」 チャネルインサートになり、 Right の Insert Send および Return コネクタは 「Side」 チャネルインサートになります。 これにより、 モノチャンネルのアウト ボードを使用してミッド信号のみを処理し、 また別の機器を使用してサイド信号のみを処理することができます。
M/S Mode時、通常ではインサートポイントはステレオイメージ回路の後にあります。
PRE EQ スイッチを使用すると、インサートポイントはステレオイメージ回路の前に移動します。
音源にまとまりと力強さをもたらすノンリニアハーモニックエンハンスメント回路
DRIVE(歪みの量の設定)とDENSITY(倍音の設定)コントロールが相互に作用し、アナログ回路にオーバーロードをかけることで得られるハーモニック・サチュレーションとソフト・コンプレッションを生み出しミックスに力強さとまとまりをもたらします。
この回路は、ビンテージアナログアウトボードやコンソールでレベルを適切にドライブしたときの「ゆるやかなアナログオーバーロード」サウンドをもたらすように設計されており、
絶妙にサチュレーションを厚くする目的で軽めに使用することも、より過激な歪みを得るためにハードにドライブすることもできます。
DENSITY を3 以上の設定にすると、 全体の倍音成分が徐々に低下しますが、奇数次の倍音が偶数次の倍音よりも目立つようになります。これは一種の「ソフト・コンプレッション」のような効果を生み、ピークは抑えられ、RMS(平均)レベルが引き上げられ、音圧感を高めることができます。 3〜7の設定は、ミックス全体を分厚くするのに適しています。
また、DENSITY を MIN とマークされている最も低い設定にし、 DRIVE コントロールを上げて強くドライブすると、ダイナミクスの拡張効果をもたらします。この設定は、例えば歪んだベースギターなど、埋もれた個々のステムサウンドを目立たせるのに効果的です。
SSLの新たなスタンダード。音楽的なカーブを持つステレオソースに特化したEQ
位相の変化を最小限に抑えた2バンドのシェルビング EQ です。SSL の新しいアナログ EQ は、25年以上に渡るSSL 伝統の音楽的で直感的な周波数帯域とレスポンスカーブを基に、ローエンドの重みとハイエンドの輝きをクイックにコントロールできるように作られた直感的に素早いサウンドメイキングを可能にするEQです。
ハイとロー各4つの周波数ポイント切り替えと ±9dB のゲイン調整が可能です。
アナログテープサウンドのようなスムースさをプラス
高周波数帯域のみを圧縮するコンプレッサーでプラグインなどを多く使った場合などに発生する耳障りな高周波成分を抑える役割をします。
スムーズかつクリアに高周波の荒れを減衰させ、不安定な高周波帯域をアナログテープ
サウンドのようなトップエンドのロールオフを実現します。
X-OVER はコンプレッションによって影響を受ける周波数を決定します。
アタック、リリース、 レシオなどのその他のパラメーターは最高の透明感を実現するように最適化された設計により固定されています。
SSL伝説のハードコンプレッション
HF COMPRESSORのINボタンを長押しすることでHF COMPRESOORがフルバンドの LMCになります。
LMCは元々はSSL4000Eコンソールに搭載されたスタジオのコミュニケーションマイクからの音がオーバーロードしないように設計されたハードなコンプレッサーです。
固定されているアタックとリリースのカーブからなる独特なサウンドはドラムやリズム音源に多用されています。
X-Overはウェット/ドライのパラレル・ミックス・コントロールになります。
サイドシグナルを操作できるアナログミッドサイド処理回路
STEREO IMAGE は、ステレオ信号をミッド成分、 サイド成分という2つのチャンネルに分離し、サイド成分を処理することでステレオイメージをコントロールします。
WIDTH を使用してサイド信号のレベルのみを上げ、下げすることにより、 ステレオイメージを広げたり狭めたりすることができます。 SPACE コントロールを使用するとサイド信号の低音周波数のブーストまたはカットすることができます。
FUSIONのために設計されたSSLオリジナルのトランス回路
FUSIONのプロセッサーに合わせて設計されたカスタムトランスを搭載。On/Off設定が可能です。高域の位相シフトと同時に、絶妙な低域のサチュレーションを導入。その結果、ローエンドが太くなり、ハイエンドに輝きが加わります。
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