sE / Rupert Neve のコラボレーション製品第2弾となる RN17 の研究開発は、Rupert 氏と Siwei Zou 氏の2人による、スモールダイアフラムコンデンサーのメリットと問題点のディスカッションからスタートしました。
Siwei はこう振り返ります - 「スモールダイアフラムコンデンサーの魅力は鮮明なサウンドと高いSPL(最大音圧レベル)にありますが、ラージダイアフラムと比べ、いささかシャープすぎるところが気になることもあります。トランスの品質が優れたサウンドを生み出すにはとても重要なのですが、小型のものはこれまで存在しませんでした。
Rupert が '私はこのトランスがいいと思う' と教えてくれた時、'それは大きすぎる。これはスモールカプセルマイクだよ' と伝えたところ、'よし! では、不可能を可能にしてみようじゃないか!' となって、そこから私たちの挑戦は始まったのです。」
スモール・ダイアフラム
15mmのダイアフラム(世界最小の金蒸着ダイアフラム)により、他に類を見ないトランジェントレスポンスを誇ります。
この小さなカプセルは極めて俊敏な反応を示し、高周波数帯における非常に繊細な部分を捕らえることに長けています。
しかし一般的には小さなダイアフラムは低域のレスポンスに乏しいと言われます。これにどのように対応するのでしょう?
強力なトランス
そのルックスからも分かるように、RN17 に搭載されたトランスは通常のものよりもかなり大きいものです。このフルサイズのトランスは、このマイクのために、Rupert Neve 氏がカスタムで設計を行いました – もはやオーディオトランスフォーマーの設計において、Rupert 氏の右に出る者がいないということは説明不要でしょう。
このトランスにより、RN17 は全周波数帯において驚異の色彩感覚を発揮します。
中域では力強さとディテールを描き出し、低域は完璧であり精確 – まさにスモールカプセルマイクでは考えられなかった次元のバランスとヘッドルームを実現しました。
マット・ブラック・フィニッシュ
RN17 は、ステージやスタジオで過度に目立つことを避け、背後へ溶け込むようなフィニッシュが施されています。
追加のカプセル (別売)
RN17 には標準でカーディオイドカプセルが付属していますが、木製ケース内にはオプションの追加カプセル (オムニ、カーディオイドカット、ハイパーカーディオイド、フィギュア8) を収納するためのスペースが設けられています - これらは、ルームサウンドを強調したい時 (オムニ) や低域の調整が必要な場合 (カーディオイドカット)、側面からの入り込みを極力抑えたい場合 (ハイパーカーディオイド)、M/Sマイキングの際 (フィギュア8) 等に活躍することでしょう。
カスタム設計のショックマウント
RN17 には丈夫で取り付けも簡単なカスタム設計のショックマウントが付属しており、マイクスタンドからの振動等、不要な影響を軽減します。
カプセルタイプ | コンデンサー |
---|---|
ダイアフラム | 17.2 mm Gold / Mylar |
指向性(カプセルを交換することで指向性を変えられます) | カーディオイド(RN17 に標準で付属) オムニ(別売) |
周波数特性 | 20 Hz - 20 kHz |
インピーダンス | 200 Ohms |
感度 | 5.96 mV/Pa (-44.5dB) |
最大許容音圧レベル(SPL) | 131 dB (0.5% THD @ 1kHz) |
S/N比 | 76 dB (カーディオイド) |
セルフノイズ | 18 dB (A) (カーディオイド)、15 dB(A) (オムニ) |
コネクタ | XLR 3ピン |
動作電源 | ファンタムパワー 48V |
重さ | 320 g |
直径 | 44 mm(トランスフォーマー)、17 mm(カプセル)、長さ : 200 mm |
スタッフコメント