ADAPTIVERBは、反射を利用しない先駆的なリバーブ・プラグインです。
既存の反射に基づく音響ルームモデリングとは異なり、ADAPTIVERBは決して音源を曇らせることなく、奥行き感、豊かな倍音、とてもなめらかなリバーブ・テールを提供します。
ミックスの音色的な解像度と直接性は保ちながら、サイズ感、一体感、ボディを加えるので、ミキシングやマスタリングなどの作業に最適です。
レイトレーシング、音源分離、高度なAI工学の進歩が生み出したADAPTIVERBはまるでカメレオンのように入力オーディオに自動的に適応し、音と完璧に調和し、リバーブテールを入力音のカラーやユーザーの希望に合わせてコントロールできます。
使いやすさだけではなく、最先端のシンセシス、クロスフィルタリング、リバーブ・ピッチ処理機能により、アンビエント・アーティスト、映画音楽作曲家、サウンドデザイナーにとって、進化するドローン、ナチュラルなパッド、豊かなアンビエント・サウンド・スケープなどを生成する新しいクリエイティブなオプションを提供します。
自動的に音に適応し、完璧な調和をするようなリバーブがあったら素敵だと、そんなことを考えたことはありませんか?
ミックスを乱さず、サウンドを埋もれさせてしまうことのないリバーブ。リアルさよりも美しさと豊かさを追求したリバーブ。その音のロング・サステインがもともとそうであったかのように、自然でなめらかなリバーブ。ナチュラルなアンビエント・サウンド・テクスチャの創造可能なリバーブ....
すべて、ADAPTIVERBが可能にします。
ADAPTIVERB は、美しく豊かで滑らかなサウンドを生成するよう設計されています。
実際の部屋をシミュレートするのではなく、深み、倍音の豊かさ、サステインを作り出すことに重点を置いており、まるで元々サステインがかかっていたかのようなとても自然でオーガニックなサウンドを提供します。その独自の人工サステイン生成機能は粒状感やノイズを排除したリバーブを生成し、レイトレーシング・エンジン技術は目立つ離散的な反射を排除した、超密度で完璧に拡散したテールを生み出します。
協力いただいたテスター達は、ADAPTIVERB について「とても音楽的だ!」「おお、いい音だ!」「私はリバーブをあまり使わない。リバーブを使うといつも音がぼやけてしまう。でも、これはそうじゃない。リバーブが好きになりつつある!」などと評価してくれています。
ADAPTIVERBは、ギター、ピアノ、シンセサイザー、弦楽器、音声やボーカル、効果音やロケーションサウンド、さらにはフルミックスに至るまで、さまざまな楽器や音源において驚くべき効果を発揮します。
そして、Daniel Lanois、Robert Fripp、Ulrich Schnauss、またはMy Bloody Valentineがお好みなのであれば、ADAPTIVERBを気に入って頂けると確信しています。
ロング・リバーブ・テールの利用は、ミックスでうまくサウンドをまとめる優れた方法です。
ただし、普通このエフェクトをうまく利用することが出来るリバーブの長さと量には制限があります。リバーブは、サウンドを背景に移動させることで細部を不明瞭にする傾向があり、テールが他の音やコード進行の変化と重なると不協和音や音同士の衝突が生じる可能性があります。
その結果、ダイレクト性と音程の鮮明さが欠けた雑然とした「濁り」を含むミックスとなってしまうことが多いです。
ADAPTIVERBは常に入力またはユーザーが定義した音程と調和し、リバーブからすべての不要な倍音成分を自動的にフィルタリングします。濁りと乱れに別れを告げてクリアな倍音を迎えましょう!
ADAPTIVERBは、ディレイ/オールパス ノードの積み重ねや、入力をIR (インパルス応答) で畳み込むのではなく、機械学習、レイトレーシング、ソース分離技術を用いてリバーブテールを合成し、対象となるオーディオ成分に自動的に適応します。それはまるでカメレオンのように。
結果、リバーブの音色が自動的にソースになじみ、サウンドとシームレスに溶け合い、わずかな労力で「さらっとした」効果が得られます。さらに周波数依存の減衰時間やクロスオーバー周波数を手動で調整する必要がなくなりミックスやマスタリングに「統一性」を持たせるのに最適です。
ADAPTIVERB はサウンドデザインにも最適です。
「RICHNESS」パラメーターを使用してリバーブに 5 度または 1 オクターブのインターバル倍音を追加、「SIMPLIFY」を使用してアディティブ・シンセ・スタイルの音色を作成、「FREEZE」を使用して入力なしで再生されるドローンとパッドを作成、「Harmonic Contour Filter」の「HOLD」機能を使用してクロス・フィルタリング効果をすばやく簡単に最高の品質で作成可能です。
音楽制作にも、映画やゲームのサウンドをデザインする場合も、ADAPTIVERB が最適です。
ADAPTIVERB には、基本となるスターティングポイント、音楽制作リバーブ、アダプティブなディレイ、ボイスやオーケストラカラーのリバーブ、ドローン、パッド、スピーチに最適化されたリバーブ、クロスフィルタリング・プリセット、ロボタイザーなど、400 を超えるプリセットが付属しています。
この膨大な数のプリセットは、ADAPTIVERB の機能のほんの一部にすぎません。
すべてのZynaptiq製品に共通し、面倒な作業は裏で実行されるため、ワークフローは非常にシンプルです。 メインと微調整モードのGUIを備えた ADAPTIVERBのコントロールは、とても操作で包括的です。また、Zynaptiqの高度なAIにより、ADAPTIVERB は文字通りオートドライブが可能となっており、貴重な時間を節約しながら優れた結果を提供します。
人工サステイン生成
ADAPTIVERBのコアとなる「BIONIC SUSTAIN RESYNTHESIZER」(人工サステイン生成)は、トゲや粗さのない新しいタイプのリバーブで、固有の共鳴周波数を持たず、ソースと自然に優れた調和を保ちます。
車の自動運転において衝突を回避するために使用する技術に似たAI技術を使用して構築されており、入力サウンドの音高/倍音部分のみを再現するように学習する数百のオシレーターのネットワークを使用してリバーブテールを合成します。
そのため、ノイズやトランジェントがリバーブに混じることはなく、マスター・バスやフィールドレコーディングのような複雑な素材に対しても、自然なリバーブテールを実現します。
ピッチ処理と合成パラメータ
オシレーターを調整するためのコントロールが組み込まれ、微妙な音色操作から非常に劇的な変化まで可能にしました。
「SIMPLIFY」は、「BIONIC SUSTAIN SYNTH(人工サステイン生成)」が使用するオシレーターの数を、スライダーの最大値に設定することで数百から1つに減らします。音色が簡素化され、アディティブシンセサイザーに似た独特の風味が得られます。ただし、「SIMPLIFY」は、使用される再合成エンジンの独自の設計により、アディティブシンセサイザー特有の「揺れ」は発生しません。「SIMPLIFY」はオートメーションに対しても有能で、アンビエント・サウンドの作成に最適です。
「RICHNESS」は、リバーブのフィードバックループの前またはループ内にピッチシフターを追加するのと同じく指定したインターバルでの倍音を「SUSTAIN SYNTH」のサウンドに導入します。しかし、「RICHNESS」はピッチシフトされたコピーを追加するのではなく、オシレーターに「INTERVAL」で指定したインターバル、またはそれに近い他のオシレーターを励起することで機能します。
つまり、この既存インターバルの倍音が強化されるが、新しいオシレーターは追加されません。これにより、自然で透明な調和されたサウンドが実現され、ピッチシフトの雑音がエフェクトに追加されることがなくなります。
「INTERVAL」 は、「RICHNESS」インターバルを指定します。使用可能な設定は、-12、-5、+7、+12 半音、および DETUNE 設定 (10 セント) です。「PITCH RANDOMIZE」 は、オシレーターにランダムなピッチ変調を追加し、非常に優れた音響特性を備えたアンサンブル・スタイルの「きらめき」を付与します。
レイトレーシング・リバーブ
ADAPTIVERB には、高度な RAY TRACING REVERB モジュールが搭載されており、美しく滑らかで豊かなサウンドにつながる、非常に濃密かつ完全な拡散したリバーブを生成します。
レイトレーシングリバーブは、3D空間モデル内において、仮想音源から仮想リスニング・ポイントまでの音の波がたどる経路をシミュレートすることで機能します。ADAPTIVERB の AI は、個々の反射をそれぞれ計算するのではなく、16,000にも上る経路の効果をシミュレートします。
生成されたリバーブは、すべての周波数にわたってリニア(「ホワイト」)で、「SUSTAIN RESYNTH」でプリ・フィルタされたサウンドの拡散や、「HARMONIC CONTOUR FILTER」 (倍音曲線フィルター)を使用したポスト・フィルタリングにも最適です。
DAPTIVERBの[REVERB]セクションは、一般的なオールパスフィルターをベースとするリバーブも提供します。このセクションに対して、「BIONIC SUSTAIN SYNTH(人工サステイン生成)」の出力、入力セクションから直接、またはその両方を組み合わせて供給することができるため、最大限の柔軟性が得られます。
倍音曲線フィルター(Harmonic Contour Filter)
独自の倍音曲線フィルター(HCF)は、先行セクションの出力をポストプロセスとして処理します。その主な目的は、入力と衝突するピッチの成分をリバーブテールから除去することです。
例えばソーストラックにコード進行がある場合、またはソースが不明瞭になりすぎた場合など、ミックス内でうまく使用できるリバーブの量を制限します。「HCF」を使用すると、テールをソースと完全にブレンドするように自動的に調整したり、負の値を適用して、入力とリバーブ間の共通点を抑制して「ギャップ」だけを埋めることもできます。
「HCF」 には、現在のフィルタリングエフェクトを「フリーズ(固定)」できる「HOLD」機能も搭載されているため、ソースの音色/調性を他ソースのリバーブに適用し、コンボリューションで生成された効果と同様のクロスフィルタリング効果を得ることが出来ます。 (時間的変化を除く) また、バーチャル・キーボードでコントロールされる特定のピッチセットに対してリバーブ・テイルを選択的に適合することも可能です。
HCF キーボード モード
「HCF」をキーボード モードに切り替えると、コード保存とオートメーション用の5つのスナップショットを備えた小さなUI内のキーボードで制御可能となるユーザー定義のピッチセットに対してリバーブを適合させることが可能です。
「許可」するピッチを選択し、エフェクトパス全体が適合されます。
ピッチの適合は、精密なフィルタリング、またはピッチ・クオンタイズを使用して実行可能で、不要な倍音をすべて削除、または定義したピッチにシフトします。
どちらの方法もドライ信号の処理も可能で、「REVERB SOURCE」と「REVERB MIX」を最小値に設定しとてもクールなサウンド効果を得ることができます。
HCF HOLD によるクロスフィルタリング
HCF HOLD モードを使用して、ボイス・カラーのリバーブ、ギター風のディレイ、その他のクロスフィルタリング・エフェクトを生成します。
プラグインにサウンドを再生し、ADAPTIVERB のエフェクト・パスに送りたい音が確認出来たら「HCF」の「HOLD」機能をアクティブに、次に入力信号を入れ替えてクロスフィルタリングします。
HCFは、ピッチに関してHOLDスナップショットに類似していないすべてのコンポーネントを、入力またはリバーブから抽出または削除します。
このソース分離 (デミックスとも言う) ベースの類似性フィルタリング・エンジンは非常に正確なので、オーディオからハム、単音、和音などの静的なサウンドを取り除くために使用することも可能です。サウンド デザインにとても強力なツールだと言えます。
FREEZE でドローン、パッド、アンビエンスを作成
「FREEZE」入力機能では、入力がなくても再生しプリセット保存が可能となる驚くほどオーガニックで変化するドローン、パッド、アンビエント・テクスチャをわずか数秒で作成できます。
ADAPTIVERB はユニークなアンビエント・テクスチャ・シンセサイザーに変身します。
リバーブの内容を単にリサイクルする既存の「無限リバーブ」タイプの機能とは異なり、ADAPTIVERB では、リバーブ前の実際の入力信号がキャプチャされ、ループしたようには聞こえず、このような機能にありがちなループっぽさやワブリング・アーティファクトのないシームレスな方法で再合成されます。
このため、すべてのプラグインパラメーターは 「FREEZE」中もアクティブなままで、音のテクスチャを作り出す楽しみを味わえます。
実際には 2 つのフリーザーが並列で実行されており、1 つは 「BIONIC SUSTAIN RESYNTHESIZER」の入力、もう 1 つは 「REVERB」セクションの「ダイレクト入力」を処理しています。
これらはサウンドや入力のどの部分をキャプチャするかという点で若干の違いがあり、「REVERB SOURCE」パラメータを使用して両者をミックスすることができます。もちろん、「SUSTAIN」 または 「Ray Tracing REVERB」 の「SIZE」パラメータを最大値に設定することで、よりクラシックなフリーズリバーブを得ることもできます。
動作環境 | 詳しい動作環境につきましては、こちらの製品ページよりご確認ください。 |
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