MORPH 3 はリアルタイムでオーディオのモーフィングを行うプラグインソフトウェアです。
モーフィングとは、例えば、一人の顔が別人の顔にゆっくりと変化していくように音の一部がゆっくりと変化し別の音になるような効果です。
MORPH バージョン3は、バージョン2からの大幅にアップデートされ、MORPH 3 と MORPH 3 PRO、2つのバリエーションが用意されています。
MORPH 3 と MORPH 3 PRO 共通の新機能
MORPH 3 PRO の追加機能
MORPH 3は最大で11種類の異なるモーフィングアルゴリズム、スタイル・トランスファーや再生モジュール、トランジェント・バイパス・オプション、驚異的にクリーンなフォルマントシフター、有名なビンテージ・ハードウェア・ボックスを彷彿とさせるリバーブを備えています。
シームレスなモーフィングトランジションの作成や、既存の音の要素を組み合わせた新しいハイブリッドサウンド、物理的には不可能な楽器音、独特な生き物やロボットの声、トークボックス風のエフェクトなど、非常にユニークな新しい音を作り出すことができます。
映画やゲームのサウンドデザイナーでシグネチャーサウンドを探している方や、既存の録音から新しいコンテンツを作り出したい音楽プロデューサーやリミックスアーティストにとって、MORPH 3はまさに理想的なツールとなるでしょう。
MORPHは2つの入力信号、AとBを取り込み、両方の特徴を持つ新しい音やトランジション(例:円が少しずつに四角に変わるような変化)を作成します。歌うギター、話す犬、電源ノイズでできたシンバルなど、選択肢は無限です。
MORPHはAとBの間で同時に2つの別々のモーフィングトランジションを計算します。一方はAから始まりBに変わり、もう一方はBから始まりAに変わります。これら2つの音は全く異なります。さらに、これらの2つの音をクロスフェードすることで、より多くの音響オプションが得られます。
これらのすべては下図の2次元 X/Y コントローラーを使用し、リアルタイムでコントロールすることが出来ます。
プラグインをインサート、そしてルーティングを設定したらすぐに使えます!
バージョン3では、 新たに追加された「MODELER モジュール」に「スタイル・トランスファー」機能(Zynaptiq特許出願中)とファイル再生機能が搭載されています。後者のファイル再生機能はファイルをモジュールにロードし、ループモードで再生することでモーフィングが開始されます。このモーフィングにはルーティング設定は不要です。
しかし、「MODELER モジュール」の真価は「スタイル・トランスファー」機能にあります。ロードされたファイルは、セグメント化された上で分析されます。分析されたセグメントは再編集され、そこからプラグイン入力信号が再生成されます。つまり、ロードしたファイルから取得した音の要素を使用して入力信号を再構築するのです。これは非常に画期的で素晴らしい機能です。分析の設定は数種類から選択することができ、さらにマッピングのためのマルチゾーン・グラフィカル・エディタも提供されます。
MORPH 3 には 、9 つの異なるモーフィングアルゴリズムが搭載され、その中の2つは処理遅延がありません。MORPH 3 PRO版ではさらに 2 つのアルゴリズムが追加され、合計 11 種類の異なるフレーバーのサウンド ・ハイブリッド効果を提供します。また、同じAとBでも、A から B 、B から A に変化するサウンドは異なるため、実質的に2倍の種類になります。各モーフィングアルゴリズムには、その動作を微調整する 2 つの追加コントロールがあり、ユニークな新しいサウンドの可能性は無限大です。
MORPH バージョン 3 の新機能であるトランジェント バイパス回路が導入されました。この機能は、モーフィング前の入力信号からトランジションのみを抽出し、モーフィング後の信号に追加する機能です。また、抽出されたトランジェントを必要に応じてブーストすることもできます。これにより、最も極端なクロスシンセシス処理を適用しても、シャープでパンチのあるサウンドが提供されます。
さらに、MORPH 3 PRO には、サウンド本体側のトランジェント詳細にフォーカスした「DETAIL」と呼ばれるトランジェント処理アルゴリズムが追加されており、アンビエンスやフルミックスなどの複雑な信号にお勧めです。
MORPH 3には、上下 24半音(2オクターブ)の拡張範囲ときわめて純粋なサウンドを提供する新たに改良されたフォルマント・シフターが搭載されています。MORPH 2のフォルマント・シフターも優秀でしたが、そこからさらに進化しました。ボーカル、ドラム、楽器、または野外で収録したSFXなどいずれに使用しても、その音は常に自然で整っています。サウンドの細かい部分がすべて保持され、従来のフォルマントシフトで発生していた音のざらつきや「スペクトルのぼやけ」などのアーティファクトを一切発生させません。
MORPH 3 フォルマントシフターの効果を一度でも聞いていただければ、きっと気に入っていただけるはずです。
このプラグインの目的は?
簡単に言えば、クッキーの抜型のようなハッキリとしたクロスフェード手法とは異なり、これまでに聞いたことのないほど滑らかで音響的に心地よいトランジェントを実現した新しいサウンドを創造することです。
スピーチと他の音を組み合わせて新たな生物の声を生成したり、ドラムループの機能をサスティーンパッドに適用したり、シュールな中間ステージを使用して 1 つのアンビエンスまたは SFX から別のアンビエンスまたは SFX への変化を生成したり、ハイブリットなリズムや楽器を作り出したりなど、さまざまな可能性が広がっています。
動作環境 | 詳しい動作環境や仕様につきましては、こちらの製品ページよりご確認ください。 |
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