オーディオ機器、あるいは周辺機器にACアダプターを使うことが一般的になった昨今では、ACアダプターの音質改善がオーディオシステムの品質に直結します。VoltCelは、ACアダプター等のノイズを除去するDCクリーナーです。多種多様な電圧に対応するため、豊富なラインナップを揃えました。主な特徴は以下の通りです。
VoltCelはDC電源を入力し、ノイズを除去して各モデルの電圧のDC電源を出力するDCクリーナーです。スイッチングACアダプターは小型かつ安価ではありますが、ノイズの観点ではオーディオ機器に使用するのは良い選択とは言えません。VoltCelはACアダプターと併用することでノイズを除去できる、あるいはオーディオグレードDC電源と組み合わせることでさらなる高みを目指すことができます。
DCクリーナーを開発するにあたり、Eleven Audioは2つのことに着目しました。電圧変動の非対称性、電流の過渡応答特性です。
DC電源は、必ず電流消費等の負荷変動によって、多かれ少なかれ電圧の出力値が上下します。この特性はすべてのDC電源が持ちます。電圧が上がるときと下がるときで、対称的な過渡応答を示すのが理想ですが、一般的なDC電源はそうではありません。上下で非対称性が発生してしまうのです。この非対称性は、電流消費の過渡応答を乱すことになります。音源の極性を変えると分かるのはスピーカー・ヘッドフォンの正負特性の非対称性からですが、電源でも同じように非対称性によって音質が変わってしまうのです。
VoltCelが採用した独自技術BTR(Balanced Transient Response)は、この電圧変動の非対称性を補正し、上下で均一な応答を示すようにします。結果として、電流消費の過渡応答が一定に保たれ、動的負荷条件下でも出力は入力の「鏡写し」に近づきます。
また、VoltCel自身の電流過渡応答についても工夫を凝らしました。搭載した独自技術LDCD(Linear Dynamic Current Drive)は、電流経路に対してフィードバックループ等を持たさず入出力の関係を保ったまま制御します。そのため、負荷に対して動的レンジ全域で瞬時・リニアに応答することができます。これにより、10A級の瞬間電流であっても、クリッピング、遅延なしでそのまま応答することができます。
このBTRとLDCDを併せ持ったVoltCelは、電圧・電流負荷の両面で変動に極めて強い設計となっています。 VoltCelは、DCクリーナーとして入力電源の特性、電源負荷の変動の両面、そして電圧・電流の両面から独自技術を取り入れた新次元の製品です。DC電源が一般的になったオーディオシステムにおいて強い味方になることでしょう。
| 入力端子 | DCジャック(2.1/5.5、センタープラス)、USB-C(PD) |
|---|---|
| 出力端子 | DCジャック(2.1/5.5、センタープラス) |
| 推奨入力電圧範囲 | 15~19V |
| USB-PD対応電圧 | USB-PD 15V |
| 出力電圧 | 12V |
| ピーク出力電流 | 10A (<100 ms) / 15A (<10 ms) |
| 電圧精度 | ±2% |
| 過渡対称性 | 2% |
| 周波数応答帯域 | DC–100 kHz |
| 電流スルーレート | 2.6 A/µs |
| 出力リップル(20 MHz帯域) | <1 mVrms |
| 熱容量 | 100W(強制空冷時) |
| 動作温度 | 0–75℃ |
| サイズ | 60×45×150 mm |
| 重量 | 0.3 kg |
| 付属品 | DCケーブル30cm(2.1/5.5) 本製品にはACアダプター、USB-PD充電器は付属しておりません。各モデルの推奨電圧並びに接続機器の消費電流を満たすものを別途お買い求めください。 |
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