BR-12

「BR-12」はアルミ製ターンテーブルシートMJ-12の形状を継承しつつ、優れた振動吸収性を有するブチルゴム製としたターンテーブルシートです。高い摩擦係数を有するブチルゴムのグリップ力で、レコード盤との密着性が向上し、レコード盤のスリップを防止。高針圧のカートリッジ再生においてもレコード盤がスリップすることなく、常に安定したレコード再生が得られます。

2010年にオヤイデ電気が発売したテーパー付きアルミ製ターンテーブルシート“MJ-12”は、レコード盤の反りを矯正するテーパー面を有し、その優れたトレース能力によって多くのアナログファンの支持を獲得しました。

さらに2011年、ゴム系マテリアルの中でも優れた振動吸収性を有するブチルゴムを１ｍｍ厚に成形した、薄型ブチルゴム製ターンテーブルシート“BR-ONE”を発売。“BR-ONE”は、“MJ-12”とのハイブリッド使用は無論のこと、単独使用においても、ブチルゴムの優れたパフォーマンスを発揮。発売一年あまりで2,000枚を超えるヒット作となりました。

私たちは、“BR-ONE”によって実証されたブチルゴムの制振性をさらに高めるべく、様々な制振素材との配合テストを実施。その結果、金と同等の高比重（比重19）を有し、鉛に代わる制振素材として知られるタングステンに、優れた音質改善効果を見出しました。さらに、ターンテーブルシートの形状についても種々検討を重ねた結果、“MJ-12”のテーパー形状およびチューニングホールのレイアウトパターンが、ゴム系マテリアルにおいても極めて有効であることを見出しました。

このような経緯を経て、“MJ-12”形状と“BR-ONE”の素材の特長を併せ持ち、タングステンという新たな制振マテリアルを投入した、テーパー付きタングステン配合ブチルゴム製ターンテーブルシート「BR-12」が発売となります。

タングステン配合ブチルゴムからなる先進のターンテーブルシート

金と同等の高比重（比重19）を有し、鉛に代わる防振素材として知られるタングステンをブチルゴムに配合。ゴム系マテリアルの中でも優れた低反発性、振動吸収性を有するブチルゴムと、タングステンとの複合作用によって、ターンテーブルに生ずる不要振動を吸収。クリアーで濁りの無い再生音を実現します。

▼BR-12に添加されるタングステン微粉末

レコード盤の反りを矯正する、すり鉢状のテーパー付き

中心部から外周部へ仰角1.0°のすり鉢状のテーパーを有し、レコード盤をテーパーに密着させることで、レコード盤の反りを矯正。レコード針の動作が安定し、音溝のトレースが飛躍的に向上します。テーパーには、計18個のチューニングホールが設けられており、デッドになりがちなゴム系マテリアルの癖を排除。躍動感を損なうことなく、不要振動にまつわる付帯音のみを減少させます。

チューニングホールは10インチ盤およびEP盤の取り外しをスムーズに行う指掛け溝としても機能します。「BR-12」の外縁に指掛け用のラウンドテーパーを設けたことで、レコードプレーヤーから「BR-12」の取り外しをスムーズに行えます。外径を294mmとしたことで、LP盤（直径300mm）の取り外しをスムーズに行えます。

多くのレコードプレーヤーの付属ターンテーブルマットと同じ5mm厚としたことで、トーンアームの高さ調整を施すことなく、付属品との交換が可能です。

レコードプレーヤーの調整に役立つストロボスコープ＆オーバーハングゲージが付属。

「BR-12」には、レコードプレーヤーの調整に役立つよう、PPコート紙製のストロボスコープ＆オーバーハングゲージが付属します。

▼PPコート紙製のストロボスコープ＆オーバーハングゲージ

▼オーバーハングゲージの計測例

BR-12使用において

汚れたときは水洗いして、柔らかい布で水分を拭き取って下さい。

ゴムを変質させる恐れがあるため、油、有機溶剤、アルコールで拭かないで下さい。

テーパー面にレコード盤を密着させるため、質量300g以上のレコードスタビライザーの併用を推奨します。

オーバーハングゲージの適正値は、お使いのレコードプレーヤー、トーンアームの取扱説明書をご覧下さい。

ストロボスコープを使うには、LED電球（交流50Hz/60Hz用）、蛍光灯（インバーター式ではないタイプ）、ストロボ発光器を別途ご用意下さい。

製品仕様