ゲインやオーバードライブといったイメージを抱く多くの機器とは異なり、Fairfaxは厳密にはディストーションペダルではありません。60年代に数々のクラシック・ロック・アンセムを彩った、あまり知られていない真空管アンプをベースとした、100%アナログのミニチュア・アンプです。Fairfaxのサウンドとフィーリングは極めて真空管ライクで、真空管アンプの出力トランスの本来の挙動をエミュレートする巧妙な回路により、倍音とサチュレーションが加わります。自然な演奏感でギター本来のサウンドを保ち、音を有機的に繋ぎ合わせるドライブペダルです。
Fairfax は、当初はひとつのエンジニアリング実験としてスタートしました。そのインスピレーション源は、Randy Bachman のために 1965 年に設計された Garnet Amplifiers Herzog® チューブドライブユニット。Strymon のアナログチームは、Champ 系アンプの重要要素すべてをアナログ回路で再現しつつ、ペダルサイズに収まる構造を追求しました(つまり、実際の真空管や出力トランスは使えません)。最終的な設計では、ミニチュア化されたチューブプリアンプ、クラスAパワーアンプ、そして出力トランスのサチュレーション特性を再現する独自回路 を搭載。これらによりアンプらしさに欠かせない振る舞いを忠実に再現しています。
さらに 可変 Sag 回路 も搭載。
本物のアンプのように振る舞うため、Fairfax は大量の動作電圧を必要とします。内蔵トランスベース電源で 9VDC を 40V の内部電圧 に昇圧し、十分なヘッドルームとアンプライクなレスポンスを確保。これにより、非常に広いゲインレンジを獲得しています。
優れたコードは、それを支える理想的なアナログ環境の上でこそ“キラー”に響きます。Strymon は DSP 技術で知られていますが、その裏には強力なアナログチームの存在があります。このアナログチームの創意工夫を形にするために生まれたのが、Series A(純アナログペダルライン)。
Fairfax はその第一弾です。Series A のペダルは、従来の Strymon 製品とは異なり、MIDI・USB・ファームウェア・デジタル処理なし。完全にアナログ。これから登場する Series A のペダルにもぜひご期待ください。
チューブアンプをベースに設計されているため、Fairfax はあらゆるアンプ/アンプモデラーと好相性です。クリーンアンプにも、すでに歪んだアンプにも、新たな質感とクリーミーなサステインを付加します。また内部ジャンパーで電源投入時の動作状態を切り替え可能。ペダルループスイッチャーやラックシステムを使う場合、自動でONにできるため、暗いステージでも安心です。
出力レベルを調整。Drive/Sag の設定に関わらず、アンプへ送る総合レベルを決めます。
歪みとサチュレーション量をコントロール。
Level と組み合わせて、
を精密に作り込めます。
Sag 回路の動作を微調整。
Drive/Level とプレイスタイルに応じて変化。
最大にするとスパッタリング/チョークするファズ的挙動も発生。
高域のキャラクターをスイッチで選択。
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