本機はハイゲイン・ディストーションWURM2に、ノイズゲートを加えたモデルです。さらにドライ音をブレンドする機能も搭載しています。
ディストーションは、かの名機BOSS HM-2にインスパイアされたメタル・サウンドを元に、さらにKMAならではのエッセンスを加えました。
チェンソー・トーン + 幅広い歪みサウンド
もちろん、チェンソー・トーンやスウェディッシュ・デスメタル・サウンドも再現できますが、それだけではなく、より幅広いサウンドを生み出せます。いままでのディストーションを回路を進化させ、便利な新機能を多数追加しています。それらの機能はギター|バリトン・ギター|ベース|シンセサイザー等で柔軟にご活用いいただけます。
4バンドEQ
オリジナルのHM-2が搭載する2バンドEQはそのまま、本機は更に2バンドを追加しました。トーンの幅が更に広くなり、邪悪なディストーションをより細かく設定できます。EQはセミ・パラメトリックで各バンド毎に、スライダーでブースト/カット、その下のポットで周波数を設定できます。
EQスタイル
本機独自の機能としてEQ STYLEスイッチがあります。「HM-II」モードでは、HM-2ならではの「チェンソー・トーン」を得られます。それに対し「KMA」モードは、EQのバランスがよく、ピーキーさを抑え、レスポンスが少し広くなります。また「BOTH」はその両方のトーンを合わせて倍になり、LOWとH-MIDSが増強されたスウェディッシュ・デスメタル・サウンドを再現できます。
CLIPスタイル
歪みサウンドのクリッピングを3つから選べます。Si(シリコン)は、オリジナルHM-2のクリッピングで、倍音が豊かで歌うようなリード・トーンに最適です。A-S(非対称)は、ヘッドルームが大きくザラっとしてコンプレッション少なめのサウンドです。OFFは、コンプレッションが少なく透明感があるので、バリトン・ギターやベースに最適です。
ドライ音をブレンド
歪みサウンドにエフェクトが掛かっていないドライ音をブレンドできます。BLENDコントロールを回すだけで、ピッキングのニュアンスを生かしたサウンドを歪みサウンドにどのくらい加えるのかを設定できます。
ノイズゲート
ハイゲイン・ディストーションには、モンスターのようなノイズがつきものです。これを解決するために高速で正確に作動するノイズゲートを搭載しています。使い方は、GATEノブでVCAノイズゲートが掛かり始めるポイントを設定するだけと簡単です。素早いミュートにも問題なく対応します。減衰する音もとても自然です。加えて、内部のDIPスイッチで、ゲートが効き始めをディストーション部の〈前 or 後〉にするか、さらにはプリ・ノイズゲートにも設定できます。
プリ・ノイズゲート
ディストーション部とノイズゲート部の間にエフェクト・ループがあるので、その間にどんな楽しいノイズメーキングペダルを挿入することもできます。また、この機能を利用して、Noise GateセクションをアンプのFX-Loopに入れることも可能です。サウンドデザインの実験が好きな方は、Noise Gateを他の方法で使用することもできます。例えば、外部トリガーソースを使用することもできます。EXT TRIGジャックは、お好みのソースに接続することができます。
インプット・フィルター(本体内部)
トーンを極端な設定するとフィードバックが発生し、ノイズゲートでは解決できない場合があります。その場合、内部にあるINPUT FILTERスイッチをONにすると、不要な高域を抑えられます。
フットスイッチ・モード
フットスイッチの作動方法は2つのモード〈独立 or シンク〉から選べます。
・独立モード:2つのフットスイッチがそれぞれ別の働きをします。TERRORスイッチでディストーションを、TAMEスイッチでノイズゲートをON/OFFできます。
・シンク・モード:ディストーションとノイズゲートの両方をTERRORスイッチでON/OFFできます。加えてこのモードでは、ノイズゲートを任意でON/OFFもできます。
モードを切り替えるには、両方のスイッチを押しながらペダルをパワー・サプライに接続するだけです。一度設定したら電源を切っても設定を記憶しています。
GAIN
歪みの量を設定します。
MASTER
全体の音量を設定します。
GATE
ノイズゲートのスレッショルドを設定します。
BLEND
ドライ音の音量を設定します。
CLIP STYLE
SI(シリコン・ダイオード):HM-2のクリッピング・サウンドです。
AS(アシンメトリカル):。歪みが強め、コンプレッションは弱めです。
OFF:ベースやバリトン・ギターに最適なモードです。
EQ STYLE
HM-II:HM-2のハイ・ミッドEQタイプ。周波数は固定です。
KMA:KMAオリジナルのハイ・ミッドEQ。周波数を調整できます。
BOTH:両方のEQをアクティブにします。
LOW
低域をブースト or カットするアクティブのセミ・パラメトリックEQです。スライダーの下のポットで周波数を設定します。範囲は60~150 Hzで、ミッド・ポイントは90Hzです。
L-MID
中低域をブースト or カットするアクティブのセミ・パラメトリックEQです。スライダーの下のポットで周波数を設定します。範囲は300~1.05 kHzで、ミッド・ポイントは490Hzです。
H-MID
中高域をブースト or カットするアクティブのセミ・パラメトリックEQです。スライダーの下のポットで周波数を設定します。
EQ STYLEがKMAの場合、周波数は850 Hz〜3 kHzです。
EQ STYLEがHM-IIの場合、周波数は固定です。
HIGH
高域をブースト or カットするアクティブのセミ・パラメトリックEQです。スライダーの下のポットで周波数を設定します。範囲は1,4~5 kHzで、ミッド・ポイントは2 kHzです。
TERROR
ディストーションとノイズゲート or ディストーションのみのON/OFFです。どちらにするかはスイッチング・モードで決まります。
スイッチング・モード
モードの切り替えは、電源に接続した状態で両方のスイッチを押します。
・インディペンデント(それぞれ別):ディストーションとノイズゲートをそれぞれON/OFFする。
・シンク(同時):ペダル全体のON/OFFします。ノイズゲートはディストーションがONの時にON/OFF可能です。
TAME
ノイズゲートのON/OFFです。
EXT TRIG
ノイズゲートをトリガーするための外部機器を繋ぎます。
FX LOOP
エフェクト・ループのTRS端子です。場所はディストーションの後、ノイズゲートの前です。ディストーションの後、ノイズゲートの前につなぎたいペダルを接続する他、ノイズゲートをアンプのエフェクト・ループにインサートするためにも使用できます。
INPUT FILTER
ディストーション入力のハイをカットし、GAIN|MASTER|EQ操作時際の発振のリスクを減らします。
TRIGGER SOURCE
ノイズゲートがどこで作動するかを設定します。
・プリ・ゲイン:楽器入力
・ポスト・ゲイン:ディストーション出力/FXループ入力
・ポスト・ループ:FXループ出力/ノイズゲート入力
GATE RESPONSE
ゲートの反応をソフト or ハードに設定します。
DISTORTION LEVEL
ドライ音とミックスする前の歪みサウンドの最大音量レベルを設定します。クリップ音にドライ音をブレンドしない場合に調整します。
CLEAN VOLUME TRIM
ドライ音の最大レベルを設定します。アクティブや高出力なピックアップを使う場合に、レベルを最適に設定できます。maxに設定した場合、BLENDを右に回し切るとハードクリップが発生します。
電源 | DC9V電源アダプター(別売:センター・マイナス、2.1mm) |
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消費電流 | 最大150mA |
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