PULSAR-23はセミモジュラー・タイプのオーガニズミック・ドラムマシンです。コンパクトな筐体に23の独立したモジュールを収めたセミモジュラー構造で、有機的なリズムを演奏できます。LR(ルーパー/レコーダー)によるリズムのプログラミング、パーカッション・サウンドとベース/メロディラインを生成できる4つのサウンドモジュール、CV コントロール可能な強力なエフェクト、アリゲーター・クリップ・ケーブルによるパッチングなど、数多くの実験的要素により、その可能性は”ドラムマシン”という領域に留まりません。
このサイズの筐体の中に119のピン(パッチポイント)、55のノブ、11のスイッチを搭載し、ユーロラックや外部のエフェクターなどを接続する方法も豊富に用意されています。ライブ・サーキット・ベンディングで、電子部品や有機物、アーティストの「肉体」をも PULSAR-23 のサウンドに介入させることができます。
スタンドアロン、外部 MIDI 信号によるコントロール、CV コントロールの3つのモードでコントロール可能ですが、明確なモードの区別は無く、これらを任意の組み合わせと割合で同時に使用できます。
SOMA labolatory が誇るオーガニズミック・シンセサイザーはパーカッション・インストゥルメントの領域にまで到達し、新たな可能性を切り拓きます。
PULSAR-23 は一般的なシーケンサーを搭載しておらず、代わりにLR(ルーパー/レコーダー)を搭載しています。LR はシンセサイズ・モジュールごとに1チャンネルずつ配置されており、素早く簡単にリズムパターンをプログラムできます。LR のチャンネルごとに異なる長さやスピードで再生させるといった実験的な演奏も可能です。
バスドラム・サウンド用にデザインされたモジュールです。バスドラム以外にも幅広いサウンドを生み出すことができます。
BASS シンセシス・モジュール
クラシックなモノフォニック・シンセシス、またはパーカッション・シンセシスの2つのモードを切り替えて使用できるパワフルなモノシンセです。DCO、レゾナンス付き LPF、VCA、EG で構成されており、MIDI や 1V/Oct CV でピッチをコントロールすることも可能です。
SD(スネアドラム&クラップ)シンセシス・モジュール
スネアドラムとクラップ・サウンド用にデザインされたモジュールです。クラシックなアナログ・スネアドラムやクラップ・サウンドに留まらない幅広いサウンドを生み出すことができます。
HHT(ハイハット)シンセシス・モジュール
ハイハット、シンバル、シェイカー・サウンド用にデザインされたモジュールです。
パッチングしていない状態の PULSAR-23 は「クロック・ジェネレーター」→「ルーパー」→「サウンド・モジュール」→「エフェクト」→「アウトプット」と内部結線されたセミモジュラー・タイプのドラムマシンです。このままでもドラムマシンとして充分に機能するように設計されていますが、このままでは PULSAR-23 が持つ可能性のほんの数パーセントも発揮していません。PULSAR-23 が真価を発揮するのはパッチングやサーキット・ベンディング、アーティストの肉体をはじめとする有機物や外部デバイスを介入させることによる「実験」です。その結果によるサウンドはまったく予想がつかず、再現性は皆無と言えます。
119箇所に用意されたパッチポイント = 「ピン」はアリゲーター・クリップ・ケーブル(ワニ口クリップ・ケーブル)で接続します。一般的な3.5mmジャックを採用するよりも省スペース、低コスト、故障しにくい、1つのピンへ複数のケーブルを接続して信号の分岐とミックスが行える、さまざまな電子部品や電子回路との接続が容易など、プリミティブであるがゆえのメリットを数多く持っています。
PULSAR-23 のパッチポイントはただの CV In/Out ではなく「サーキット・ベンディング」によく使われるポイントを表に出しているため、電子部品を入れ込むだけで簡単に挙動とサウンドを変化させることができます。PULSAR-23 のためにオリジナル・デザインされた「SHAOS(SHIFT + CHAOS)」疑似ランダム・ジェネレータをはじめ、LFO、アッテネータ、ダイオード、コンデンサ、パルス・コンバータ、VCA、インバータ、コントロールド・スイッチなど、あらかじめ多数のモジュールを搭載しています。
またケーブルやパッチポイント、円形のセンサーに触れることで、アーティストの「肉体」をも PULSAR-23 のサウンドに介入させることができます。反応は導電率により左右されるので、あなたの体調、皮膚の水分量、精神状態、使用環境の湿度など様々な要素により反応が変わります。
FX セクションにはディレイとリバーブ、2チャンネルのエフェクト・プロセッサを搭載しています。「BPF(バンドパスフィルター)」「DBL(ダブル)」「PCH(ピッチ)」3つのコンビネーションからなる動作モードから選択でき、サウンドに強烈な空間処理を施します。さらに「DSP AD/DA コンバーターの動作クロックをモジュレートする」というユニークな機能を備えています。
メインミックスに対し並列に配置されているディストーションは、ここへ至るまでに生成されたサウンドを破壊し尽くします。有機的で美しいビートも、このディストーションを深くかけるだけで世界の破滅のようなサウンドへと一瞬で変貌します。
PULSAR-23 は1台だけで独自の音楽を表現できる可能性を持っていますが、外部機器と接続して、その可能性をさらに広げるための手段も豊富に用意しています。
MIDI コントロールと MIDI - CV コンバーター
ベロシティに対応した4つのシンセシス・モジュールのトリガー、BASS モジュールのピッチ・トラッキング、MIDI クロックに対応しています。MIDI - CV コンバーターは4つの MIDIコントローラー、キーボードからのメッセージを CV へコンバートします。チャンネル1は MIDI キーボードのキートラッキングに対応しており、パラメーターをノートのピッチでコントロールしたい場合に利用できます。
ユーロラック - ピン・アダプター
8つの一般的なユーロラック・モジュラーシンセサイザーで採用されているミニジャックとピンを相互に変換します。8つアダプターを全て使い果たしてしまっても、アリゲーター・クリップをパッチケーブルの TIP に直接繋いで変換することもできます。
1/4インチジャック - ピン・アダプター
6つの1/4インチジャックとピンを相互に変換します。1/4インチジャックは本体のリアパネルに用意されており、外部のエフェクター、シンセサイザー、プロフェッショナル・オーディオ機器などを接続する場合に使用します。6つアダプターを全て使い果たしてしまっても、アリゲーター・クリップをケーブルの TIP に直接繋いで変換することもできます。
主な仕様 | ・4つのドラム・チャンネル – Bass Drum, Bass\Percussion, Snare Drum, Cymbals\Hi-Hat ・4つのエンベロープ・ジェネレーター – ドラム・チャンネルのサスティンを生成し、ノイズ/ドローン・シンセサイザーに変える独自の機能。 ・4つのLR(ルーパー/レコーダー) – 独立したクロックを設定可能。オーディオ信号ではなく、トリガーイベントを記録します。クォンタイズ可能。 ・クロック・ジェネレーター – リズムを生成するための非常に強力なツール。ディバイダー付き。 ・LFO(0.1 – 5000Hz) – 波形を連続可変させることが可能。 ・Shaos – シフトレジスター・ベースのユニークな擬似ランダム・ジェネレーター。4つの独立した出力、サンプル&ホールド他クールな機能。 ・CV コントロール可能な FX プロセッサー – DSP のサンプル・レートを CV コントロール可能。 ・ディストーション ・2つの CV コントロール可能なゲート ・2つの CV コントロール可能な VCA ・2つのインバーター ・MIDI コントロールとシンクに対応 ・4つのアサイン可能なアッテネーター ・2つのダイナミック CV センサー – CV を生成可能。 |
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入出力 | ・CV、オーディオ信号電圧 : 0 から + 10V ・(Pulsarのインプットはオーバーロード・プロテクションを備えており、-20〜+20V までの信号を長時間受けても不具合は生じません。) ・メイン・アウトプット電圧振幅 : 2V ・1/4 インチ・ジャック : 7 ・ミニジャック (ユーロラック接続用) : 8 ・MIDI インプット : スタンダード DIN 5Pin ・ヘッドフォン・アウトプット : 3.5mm ミニジャック ・電源電圧 : 12V (センタープラス) ・消費電力 : 0.3A |
外形寸法 | 幅 : 380mm 奥行き : 280mm 高さ : 80mm |
重量 | 4Kg |
付属品 | ACアダプター、日本語マニュアル、65 cm アリゲーター・クリップ パッチケーブル、30 cm アリゲーター・クリップ パッチケーブル、ソフトケース x 1、Tシャツ x 2、 |
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