・マイクプリアンプ「D-PRE」搭載
・1ノブコンプ
・SPXによる高品位なデジタルエフェクト24種類を搭載
・+48Vファンタム電源
・メタルシャーシ
1世紀以上にわたって、ヤマハはワールドクラスの楽器メーカーとして、そしてツアーグレードのプロフェッショナルオーディオメーカーとして、そのすべての製品において優れたクラフトマンシップの伝統を培い技術革新を表顕してきました。 そして今回のMGシリーズの「第3の昇華」では、優れたデザインに対する追求を具現化し、ハイエンドのプロフェッショナル用コンソールにも使用されている技術を組み込み、さらにスタジオクオリティのプリアンプ、強力なデジタルプロセッシングを装備し、堅牢で信頼性の高いボディ作りに成功しました。
直感的で使いやすいインターフェースを備えたMGシリーズは、6チャンネルから20チャンネルまでの豊富なラインナップを揃え、様々なユーザーのニーズや用途に対応しています。ライブやレコーディング、設備に適合する頑丈な構造、そして柔軟な設計により自信を持ってサウンドメイキングができ、最高のパフォーマンスを表現し続けることができます。その信頼性において、MGシリーズはこのクラスの新しいスタンダードとなるでしょう。
ヤマハが一貫してこだわってきた音、それは「原音に忠実なサウンド」に他なりません。 余計な色付けや処理を加えるのではなく、可能な限りピュアなサウンドをエンジニアに提供することこそがヤマハの役割ととらえ、その実現に向けて努力してきました。このMGシリーズもそうした理念に基づいて丁寧に作り上げました。
これまでのミキシングコンソール開発の経験と新しい技術、細部にまでこだわり抜いて厳選したパーツ、そして果てしない音作りの挑戦がこの新しいMGサウンドを生み出しました。
トータル的な音質を左右し、ミックスの方向性を示唆するのは音の入り口であるマイクプリアンプであり、そこに最大限の努力を傾けること。
それが我々が到達した答えでした。この目的のために作り上げたのがディスクリートClass-Aマイクプリアンプ「D-PRE」です。ヤマハがハイエンドレコーディング機器のために開発したプレミアムなこのマイクプリアンプは、ミキシングコンソールMGPシリーズにも装備されその音質は各方面のエンジニアから高い評価を得ています。その優れたサウンドの秘密は回路デザインにあります。
D-PREマイクプリアンプには高級オーディオアンプで使用されてきたインバーテッドダーリントン回路を採用し、その回路は増幅素子を多段構成にすることで、大電流と低インピーダンスを実現しました。
結果、そのサウンドは中低域にハリと艶を持たせたスムースな質感をベースに、太く、そしてナチュラルな開放感、空気を感じることができます。マイクプリアンプには、使い方や用途によって、敢えて特徴的な色付けを行うものがある一方、それぞれの音色の持ち味をそのまま自然に増幅するものまで様々ですが、D-PREは高品位にありのままのキャラクターを再現する「原音忠実」を目指し、丁寧にチューニングされ、全周波数帯域に渡りフラットな特性に仕上げました。
演奏者の表現力や個々の楽器のもつ本来の音をあますことなく増幅し、思い描いたサウンドへ最短距離で進むことができます。
マイクプリアンプを構成する部品であるオペアンプは、サウンドクオリティを左右する重要なファクターであることは周知の事実です。ヤマハはMGシリーズの開発にあたり、新たに高品質のカスタムメイドオペアンプ"MG01"を開発しました。
世にある多くのオペアンプは電気的な特性や効率性を重視しますが、私達はまず「音質」に重点を置きこのオペアンプを作り上げました。
MG01オペアンプは、内部部品や配線を最適化し、さらに優れた特性を示す高品質のシリコンウェハーと銅線などの材料を吟味し開発した自信作です。
MGシリーズは、ワイドな周波数特性と高音質が特徴のコンデンサーマイクを使用するのに必要なファンタム電源を装備しています。また入力信号のレベルを減衰させるPADボタンも装備。
高出力のソースが入力されてもワンタッチで歪みのない適正な入力レベルに設定でき、常にクリアなミックス環境を提供します。
これまで発表されてきたあらゆる名曲や名演は、ミキシングコンソールによって増幅され、イコライザーやエフェクトで処理されています。つまり、演奏者とミキシングエンジニアの共同作業を経て、初めて感動的なサウンドが生まれるのです。
ヤマハMGシリーズにはミキシングする上で表現力を高めるための数々の機能を備えています。
経験豊富なエンジニアがコンプレッサーを駆使すれば、サウンドはより優れたものに生まれ変わります。
ギターは生き生きと、ベースラインはパンチが効き、スネアはタイトに、そしてボーカルはよりクリアに。そのような技術をたった1つのノブで表現したのがヤマハの1ノブコンプです。
難しい名前や動作原理を覚える必要なく、また新たにコンプレッサーを接続することなく、ボーカルから楽器まで最適なコンプレッション効果を得られ、本格的なサウンドを実現します。
(*MG06X / MG06は除く)
信頼性の高いイコライザーほど音作りに欠かせないものです。MGシリーズには、様々なソースを的確にコントロールするために、MG10以上のモノラルチャンネルには3バンドのEQを装備し、さらにMG16以上はMIDの周波数が可変できるパラメトリックタイプを装備しよりきめ細やかな音作りが可能。
長年培ってきたヤマハのプロオーディオ設計の理念がここに宿っています。また、不要な低周波を取り除き、よりクリアなミックス操作のためにハイパスフィルターを各モノラルチャンネルに装備しました。
MGシリーズ(MG06X / MG06は除く)にはAUXセンド機能が搭載されており、外部エフェクトやレコーディング機器、モニターシステムへ信号を送ることができます。
また、マスターセンドコントロールも装備しました。
MG12XUK / MG10XU / MG10XUF / MG10X / MG06X / MG10 / MG06にはステレオバスを1系統装備し、その他のモデルにはステレオグループバス/アウトを1、または2系統装備し、ミックスに便利なチャンネルのグループ化が簡単に行えます。
ステレオ/グループのバスのアサインスイッチは、操作しやすいよう各チャンネルのフェーダーの横に配置しました。
モノラル入力には高品質で名高いノイトリック社製コンボジャックを装備し、マイクとラインレベルの両方の信号を入力できます。音量レベルの高いソースに対応する26dBのパッドも装備しています。
またMG12以上(MG12XUKは除く)のステレオライン入力にも標準XLR端子を装備し、チャンネルをフル活用できます。
正確なレベルのモニタリングを可能にする12ポイント(MG06X / MG06は7ポイント)のLEDレベルメーターは出力レベルを高精度で表示し、かつ視認性に優れています。
エフェクト処理はサウンドをより豊かに、そして完成度の高いものへと昇華させます。
XU / Xモデルに搭載されたSPXデジタルマルチエフェクトプロセッサーは、あらゆる現場に対応するエディット可能な24種類(MG06Xは6種類)のプログラムが用意され、サウンドをさまざまに色付けすることができます。自然でリアルなその高品位なリバーブとディレイサウンドに圧倒されるはずです。
オプションのフットスイッチFC5を接続すればフット操作でエフェクトのオン/オフが行えます。
(MG20XU / MG16XU / MG16X / MG12XU / MG12XUK / MG12X / MG10XU / MG10XUF / MG10X)
ミキシングコンソールは、ライブやレコーディングなどで過酷な環境にさらされることが多く、ともすると故障や不調を引き起こし、それが製品の寿命を短くしてしまいます。優れたミキシングコンソールには、音が良いことはもちろん、現場を安心してこなしていくための頑強さが必要です。
過酷なツアー環境を知り尽くし、長時間のスタジオでの実績を積んできたヤマハだからこそ、音質と耐久性の両立を実現しました。
MGシリーズは、パウダーコーティングされたメタルシャーシを採用することで耐衝撃性を高め、これまでにない耐久性を誇っています。
スマートなフォルムのデザインは、最適な対流冷却を実現し、さらに内部レイアウトは電源回路をアナログ回路から分離することでノイズからの影響を徹底的に排除するだけではなく、内部部品の寿命を伸ばすことにも貢献しています。
さらにノブにかかる衝撃をパネル面に分散させ、内部基板へのダメージを吸収するようノブの位置にも配慮しました。
MGシリーズのXUモデルは、USBケーブルを使ってパソコンと接続するだけでプロフェッショナルなレコーディング環境が整います。
この最先端のデジタル技術を活用すれば、高音質のライブレコーディングはもちろん、自宅でもこれまでにないくらい手軽に、そして高品位な音楽制作が行えます。
オーディオインターフェース機能を持つMGシリーズのミキシングコンソールは、すばやく簡単に、高音質のデジタル録音と再生が行えます。
パソコンとの接続はUSBケーブル1本だけです。
iPhone(iOS7以降)/ iPad(2以降)と接続する場合には、Apple iPad Camera Connection KitまたはLightning - USBカメラアダプタを使います。
MGシリーズ本体とiPhone、iPadを接続してライブレコーディングやインスタント再生ができます。
レコーダー機能:
MGシリーズSTEREOバスの2トラック(L/R)の録音が可能です。サンプリングレートは44.1kHz、48kHz、96kHzから選択できます。最大録音時間はiPhone、iPad内の空き容量に依存します。
プレイヤー機能:
iPhone、iPad内の楽曲ライブラリにある曲をボタン登録し、インスタント再生する機能です。例えば、楽曲を登録してイベントの進行に合わせて再生したり、効果音を登録しておき、必要なタイミングに応じて再生することができます。プレイヤーにはバンクが9つあり、一つのバンクに8曲まで登録することが可能です。
*レコーダー機能とプレイヤー機能は同時に使用できません。
*対応するMGシリーズ:MG20XU、MG16XU、MG12XU、MG12XUK、MG10XU、MG10XUF
*iPhone、iPadとMGシリーズとの接続にはUSBケーブルとカメラコネクションキットまたはLightning-USBカメラアダプターが必要です。
概要 | ミキシングキャパシティ シグナルプロセッサー:内蔵デジタルエフェクト(SPXアルゴリズム): 24 programs, PARAMETER control: 1, FOOT SW: 1(FX RTN CH on/off) I/O端子 ファンタム電源:+48V 入力チャンネル モノラル(MIC/LINE):4 モノラル/ステレオ(MIC/LINE):- ステレオ(LINE):3 出力チャンネル STEREO OUT:2 MONITOR OUT:1 PHONES:1 AUX SEND:1 GROUP OUT:- |
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バス | バス:STEREO: 1, AUX(FX): 1 入力チャンネル機能 PAD:26dB HPF(ハイパスフィルター):80Hz, 12dB/oct コンプ:1つのノブでパラメーター(ゲイン, スレッショルド, レシオ)を同時に調節, スレッショルド: +22dBu ~ -8dBu, レシオ: 1:1 ~ 4:1, 出力レベル: 0dB ~ 7dB, アタックタイム: 約25msec, リリースタイム: 約300msec イコライザー(HIGH):ゲイン: +15dB/-15dB, カットオフ周波数: 10kHz シェルビング イコライザー(MID):ゲイン: +15dB/-15dB, 中心周波数: モノラル: 250Hz ~ 5kHz ピーキング, ステレオ: 2.5kHz ピーキング イコライザー(LOW):ゲイン: +15dB/-15dB, カットオフ周波数: 100Hz シェルビング PEAKLED:イコライザー後の信号がクリッピング(+17dBu)の手前3dBに達すると点灯 Level Meter:2x7ポイントLEDメーター(PEAK, +10, +6, 0, -6, -10, -20dB) |
主な仕様 | 全高調波歪率 0.03% @ +14dBu(20Hz ~ 20kHz), GAINツマミ: 最小, 0.005% @ +24dBu(1kHz), GAINツマミ: 最小 周波数特性+0.5dB/-1.5dB(20Hz ~ 48kHz), 1kHz @ ノミナル出力基準, GAINツマミ: 最小 ハム&ノイズレベル 入力換算ノイズ:-128dBu(モノラルインプットチャンネル, Rs: 150Ω, GAINツマミ: 最大) 出力残留ノイズ:-102dBu(STEREO OUT, STEREO master fader: 最小) クロストーク:-83dB 電源電圧:AC100V, 50Hz/60Hz(ACアダプター「PA-10」, AC38VCT, 0.62A, ケーブル長=3.6m) 消費電力:22.9W 寸法 幅:224mm 高さ:71mm 奥行き:294mm 質量:2.1kg 同梱品:取扱説明書, Technical Specifications, ACアダプター オプション(別売品):フットスイッチ「FC5」, マイクスタンドアダプター「BMS-10A」 その他:動作環境温度: 0 - 40℃ |
*全高調波歪率: THD+N, 入力チャンネル→STEREO OUT *周波数特性: 入力チャンネル→STEREO OUT *ハム&ノイズ: 20Hz to 20kHz, 測定にはA-Weightフィルターを使用 *クロストーク: 測定には1kHzバンドパスフィルターを使用 *0dBu = 0.775Vrms, シグナルジェネレーターの出力インピーダンス: 150Ω *特に指定がない場合、ノブやフェーダーの位置はすべてノミナル位置です。 |
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