SiXは単なるデスクトップミキサーではありません。この製品はSSLコンソールデザインを尊重した最高のスタジオツールになり得ます。
SSLのsuperanalogを搭載したマイクプリは通常2CHモデルを導入するだけで数十万円するほどの価格帯、さらにStereo Bus Compressorは簡易的とはいえ、500シリーズのモジュール版では約36万円するほどのものが搭載されているとすると非常にコストパフォーマンス的にも魅力的な製品です。
Rock oNではさっそく試聴音源の収録を実施!
あのGシリーズMaster Bus Compを搭載しているSiXですが「20万以下で本当にあのサウンドが手に入るの?」とみなさん気になっていると思います。アタック/リリースのつまみが排除されましたが、果たしてそのサウンドは…?
そこでドラムのバラchデーター(Kick・SN・TOP LR・アンビエンスLR)をSiXでサミングしてみました。全部で3トラックあります。Soundcloudにアップしましたので、ぜひその効果をお聞きください!
1 Pro Tools only(Pro Toolsの内部バウンス)
2 Six Mix(SiXのミキサー部に通した音)
3 Six Mix + bus comp(SiXのミキサー部に通し、bus Compをかけた音)
※Track 3のbus Compの設定はT/HOLD・MAKE UPともに10時くらいの設定で固定。
【使用機材】
Avid MTRX
RME Fireface UFXII
DAW Pro Tools ver.2018(96KHz 24Bitで録音)
【ルーティング】
Pro Toolsドラムバラchデータ→Avid MTRX→SSL SiX→RME Fireface UFXII→Pro Tools ver.2018
実際に使用するシーンとしては、パーソナルスタジオでの用途において下記のメリットがあります。
まずあげられるのは、シンプルにマイクプリアンプの代用として導入することです。
クリアで、低歪なSSLならではのマイクプリで取ることで、マイク自体の音質を底上げできます。
今回の目玉の一つと言えるGシリーズコンプの搭載ですが、機能性を重視していることもあり、アタックリリースのつまみは用意されていませんが、逆に使い勝手の良い機能と言えます。
ステレオバスコンプでトラックをまとめるメリットとしては、ソースのまとまりを出すという用途があります。
特に、ベースとドラムのキックを馴染ませるといった手法は、最近のダンストラックでは多用されていますが、まさにそのような用途を含めて、分離のいいDAW内部ミックスではなく、アナログステレオのバスコンプでまとめるといった方法にオススメです。
フィードバックセクションは、入力部のST CUEとEXT INPUTによる外部入力のソースを混ぜて出力できます。
使い方としては、ミキサーのMASTER OUTとは別のミキシングバランスで出力したいときに使うという方法がベターです。
また、EXT 入力と混ぜることもできるので、簡易的なPAはもちろん、動画配信の際にMAIN OUTの出力とは別系統のBGMなどの外部音源とマイク音声を混ぜるといった使用方法もありかと思います。
この部分は一番自由度が高いため、使用する機材構成に合わせて柔軟な選択ができますね!
ミキサー本体右下部に要されたモニターコントローラーは、2系統の切り替えとDIM、MONO、CUTが可能。これまで別にモニターコントローラーを用意されていた方も、本製品なら集約されているので一台でまとめられます。
SiXのセッティング例:
SiXのレコーディングとライブ、それぞれのセッティング例を解説した動画です。
奥行き | 310 mm / 12.2 inches |
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高さ | 120 mm / 4.7 inches |
幅 | 218 mm / 8.6 inches (Excluding Trim) 270 mm / 10.6 inches (Including Trim) |
電源 | 38 Watts |
重量 | 3.5 kg / 7.7 lbs |
マニュアルダウンロード(メーカーサイト) |
スタッフコメント