Richter - Tectonic Compressor

製品概要アーティファクトを極限まで低減させ、ヘヴィな圧縮に対しても音楽的に働くようデザインされたコンプレッサー・プラグイン、Richter。
従来、高圧縮されたオーディオ信号は、コンプレッサー内部のエンベロープ・フォロワーの設計から、出力に恐ろしいジャリっとしたジッパー・ノイズが追加されたり、不要な歪みをもたらすケースが存在します。それに対してRichterは、Klevgrandによる長年の実験から生まれたコンプレッサーで、ミックスやパンチの効かせたドラム、スムーズで透明なサウンド、そしてマスターミックスに至るまで、トラックのあらゆる音を完璧に絞り出すことができる性能を実現しました。Richterはあらゆるトラックにおいて、思い描いた完璧なダイナミクスを提供します。

Richterにはアルゴリズムの設計上、従来のコンプレッサーの常識を打ち破るユニークなパラメータが採用されています。そのうちの主要なパラメータ（Amount）は、コンプレッションの適用量をコントロールします。そしてもう一つの重要なパラメータである（Transients）は、内部のエンベロープ・フォロワーがトランジェントと持続音にどのように反応を与えるかを制御します。さらに、コンプレッサーをより強力に働かせるブーストスイッチも実装されています。
Richterには、メイクアップゲイン、ドライ/ウェットミックス、インプットトリムなど、コンプレッサーとして必要なすべての機能が搭載されているほか、シンプルなEQ、用途に応じたファクトリープリセットを収録し、あらゆる用途において期待通りの効果を発揮します。

特徴


A.シグナルインプット
B.コンプレッション
C.メイクアップゲイン & ミックス
D.EQ
E.アウトプット
F.プリセット
G.ほか

A.シグナルインプット
トリム
Richterのコンプレッション突入前の入力信号を-18dBから+18dBのレンジで設定します。
インジケーターが緑色に点灯している状態は、入力レベルが最適な音量であることを記します。

B.コンプレッション
B1.トランジェント
トランジェントの値を設定します。値を大きくするとトランジェントが多くなり、小さくすることでトランジェントを抑制します。

B2.アマウント
コンプレッション量をパーセントで調整します（0%は無効、100%で最大圧縮に相当します）。
ノブをダブルクリックすると、デフォルトの状態に戻ります。

B3.ブースト
コンプレッション量のトータルを変更します。
Less - アマウント・ノブの最大値が短くなるように設定します。
More - アマウント・ノブの最大値をより大きくするように設定します。

B4.グラフ
時間経過に伴う圧縮量をdB単位で表示します。白い線が圧縮量を表し、グレーで塗りつぶされた形が内部のサイドチェーン信号を表しています。

C.メイクアップゲイン & ミックス
C1.メイクアップ
圧縮された信号のメイクアップゲイン（-12dB～+12dB）

C2.ドライ/ウェット
ドライ（未処理）信号とウェット（処理済み）信号のミックス値を設定します。

D.EQ
D1.Bass
ウェット（処理済み）信号の低域のボリュームを、-12 dbから+12 dBの範囲で設定します。

D1.Treble
ウェット（処理済み）信号の広域のボリュームを、-12 dbから+12 dBの範囲で設定します。

E.アウトプット
OUTPUT
Richter 全体の出力音量を-inf dBから6dBの値に設定します。

F.プリセット
プリセット
クリックすると、ファクトリープリセットとユーザープリセットのメニューが表示されます。プリセットは、プラグインの全状態のあらゆる部分を変更して保存・読み込みが可能です。

Save preset
ユーザープリセットが変更された場合、このボタンが使用できます。このボタンを押すと、現在のRichterのセッティングを保存します。

Save as…
クリックすると、現在の状態を新しいユーザープリセットに保存します。

Load…
外部ファイルからプリセットを読み込みます。

Export..
プリセットを外部ファイルとして書き出す場合に使用します。

G.OTHER
G1.プラグインのバイパス
レイテンシーを変えずにプラグイン全体をバイパスします。エディット時のA/Bテストに活用できます。

G2.ウインドウ・サイズ
左下のリサイズアイコンをクリックすると、ウインドウサイズ変更オプションを含むドロップダウンメニューが表示されます。

OTHER INFO
※Richter使用時に 13msのレイテンシーを要します。

特殊コマンド
・Alt / Optionキーをホールドすることでパラメーターの微調整が可能
・パラメーターをダブルクリックすることでデフォルトに戻ります。